プロ棋士の高校生・桐山零を主人公に、人間ドラマを深く描く名作漫画『3月のライオン』。第8巻は静かなる天才同士の対局と、66歳の老棋士が魅せる意地の物語が詰まった、シリーズ屈指の濃厚なエピソードでした。読み始める前は「将棋のシーンが中心かな?」と思いきや、ページをめくる手が止まらない展開に驚かされました。対局中に明かされる衝撃の秘密、胸が熱くなる名勝負、そして最後にほっと和む日常シーンまで、感情のジェットコースターです。このレビューでは第8巻の見どころをネタバレ少なめで紹介しつつ、深い考察やファンの反応も交えて語っていきます。熱いドラマと静寂の演出が光る今回の魅力、ぜひ最後までお付き合いください!
著者紹介
本作の著者は羽海野チカさん。代表作に青春群像劇『ハチミツとクローバー』があり、繊細な人間模様と温かな作風で知られる漫画家です。少女漫画と青年漫画の両方で活躍し、登場人物の内面を丁寧に描くストーリーが持ち味。【3月のライオン】でも、将棋の勝負の緊迫感だけでなく、登場人物たちの日常や心の機微を優しいタッチで表現。いじめや孤独といった社会的テーマも扱いながら、随所にユーモアや癒やしシーンを織り交ぜる巧みさは羽海野さんならではです。その作風が評価され、講談社漫画賞や手塚治虫文化賞など数々の賞を受賞しています。物語の根底にある「人と人との絆」を大切に描くスタイルが、多くの読者の共感を呼んでいるのでしょう。
登場人物紹介
第8巻で特に印象的な主要キャラクターたちを紹介します。
- 桐山零(きりやま れい):17歳のプロ将棋棋士にして本作の主人公。幼い頃に家族を亡くし孤独を抱えていましたが、川本家との出会いを経て少しずつ心を開いています。前巻で新人戦優勝を果たし、今巻では記念対局で宿敵・宗谷名人との初対局に臨みます。天才に挑んだ零の心境や成長が見どころです。
- 宗谷冬司(そうや とうじ):将棋界の頂点に君臨する名人。静かでミステリアスな雰囲気をまとい、“将棋の神様”とも称される天才棋士です。零との記念対局では終始無表情で淡々と指し、圧倒的な実力を見せますが、その裏にはある重大な秘密を抱えています。音のない世界で指す宗谷の姿は、本巻最大の注目ポイント。
- 島田開(しまだ かい):八段の中堅棋士で、零が所属する研修会の先輩でもあります。持病の胃痛や重圧と戦いながらタイトル獲得を目指す努力家。第8巻ではタイトル戦「棋匠戦」の挑戦者として登場し、柳原棋匠に挑みます。普段は渋いおじさんキャラですが、勝負に懸ける情熱と意地は誰にも負けません。零や二海堂から慕われる兄貴分としての姿にも注目です。
- 柳原朔太郎(やなぎはら さくたろう):現役最年長の棋士であり、「棋匠位」を持つタイトルホルダー。なんと66歳という年齢ながら第一線で戦い続け、“生ける伝説”と称えられる存在です。第8巻では島田八段とタイトルの座を賭けて激突。長年積み重ねてきた経験と仲間たちの想い(託されたたすき)を背負い、老いてなお燃え盛る闘志を見せてくれます。渋みと貫禄あふれる台詞の数々に痺れる読者続出です。
- 川本家(三姉妹):川本あかり、ひなた、モモの三姉妹。零が心を寄せる優しい義姉妹たちで、彼にとって大切な「居場所」です。前巻で次女ひなたのいじめ問題が一区切りし、今巻では物語後半に三姉妹と零が夏祭りへ繰り出すエピソードが描かれます。辛い戦いを乗り越えたひなたの笑顔や、みんなで過ごす穏やかな時間が零の心を温め、読者にも癒やしを与えてくれるでしょう。
あらすじ
第8巻は、大きく分けて二つの対局が描かれます。まず序盤、新人王となった桐山零は記念対局として、現名人・宗谷冬司との初対決に臨みます。天才同士の対局は、張り詰めた空気の中にも不思議な静けさが漂う異色の勝負となりました。結果はやはり宗谷名人の強さが際立つ形となりますが、対局後、零は偶然同じ新幹線に乗り合わせた宗谷とあるハプニングに見舞われます。台風で列車が停車し足止めを食う中、零は宗谷の様子がおかしいことに気付き…。そこで零が知ることになるのが、宗谷名人に関する驚くべき事実です。(果たしてその秘密とは…? 続きは実際に本編で確かめてくださいね!)零にとって憧れであった名人の意外な一面を知る場面は、本巻の大きな転機となりました。
一方、中盤から後半にかけては「棋匠戦」タイトルマッチが物語の軸となります。挑戦者・島田開八段 vs. 現棋匠・柳原朔太郎棋匠という世代差のある対決です。66歳の柳原棋匠のもとには旧友の棋士仲間や記者たちが集い、会場はまるでホームのような雰囲気。一方、初タイトルが懸かった島田にとっては完全なアウェー戦です。対局が始まると、長年棋界を支えてきた老棋士の底力と、新たな栄冠を狙う挑戦者の執念が盤上で激しく火花を散らします。柳原は自分より先に引退していった仲間たちから託された無数の「たすき」を背負っており、その重みを噛みしめながら盤に向かいます。劣勢に立たされた瞬間、肩にかけられた仲間のたすきがふっと落ちかける錯覚に襲われ、「まだ負けられない!」と奮起するシーンは思わず胸が熱くなりました。島田もまた持病や重圧を押して渾身の一手を繰り出し、盤上はまさに死闘。固唾を飲んで見守る零や二海堂たち観戦者にも緊張が走ります。最後まで勝敗の行方がわからない激戦の末、対局後には勝者も敗者も皆で写真撮影をするという印象的な幕切れが描かれました(結果はぜひ実際に読んで確かめてくださいね!)。勝負を終えた両者の表情には壮絶な戦いをやりきった清々しさが漂い、スポーツマンシップのような爽やかな余韻が残ります。
そして巻末には、重厚な対局パートから一転、零と川本三姉妹の夏祭りエピソードが収録されています。将棋会館を離れ、浴衣姿のひなたやモモが登場し、みんなで夜店を巡ったり花火を見たりといった穏やかな日常シーンが展開。白玉団子を美味しそうにほおばるひなたの笑顔や、金魚すくいに興じるモモの可愛らしさなど、ほんわかした描写に読者も思わず頬が緩みます。零も大切な人たちとのひとときを満喫し、心の傷が少しずつ癒えていく様子が伝わってきました。激闘の後に訪れる夏のひと夜の幸福が、第8巻全体を通して読んだ私たちの心にも温かい灯をともしてくれるようです。
感想
第8巻を読み終えてまず感じたのは、「将棋のシーンがここまで心を揺さぶるとは…!」という驚きでした。冒頭の零 vs. 宗谷名人の対局は、セリフやモノローグが極端に少なく、盤上の指し手と表情だけで魅せる異色の演出でしたが、その静寂の中に燃える闘志にグッと引き込まれました。宗谷名人が駒を置く度、まるで空気が震えるような緊張感が伝わってきて、ページをめくる手が汗ばむほど…。零が敗れはしたものの、感想戦で二人が言葉なく心を通わせるシーンでは思わず鳥肌が立ちました。静かに頷き合うだけで互いの意図を感じ取るなんて、まさに魂で会話しているようで、「将棋ってこんなに尊い世界なんだ」と感動です。
島田八段と柳原棋匠の棋匠戦も圧巻でした!正直、初めは地味なおじさん同士の対局かと思いきや、とんでもない。柳原棋匠が背負う何百もの“たすき”の重み、彼が心中で仲間たちと言葉を交わす場面では胸が締めつけられました。66歳のベテランがこんなにもカッコよく描かれる漫画、他にないですよね。対する島田も決して引かず、渾身の一手を放つ瞬間には思わず「頑張れ!」と声が出そうに。途中、島田が柳原の一手に驚いて「じじい…若々しすぎるだろその手はよ」なんて呻くシーンでは、緊迫した中にもクスッと笑えてしまいました。シリアスとユーモアのバランスが絶妙で、読んでいて息苦しくならないのが本作の良いところですね。勝負の結末はここでは伏せますが、勝者も敗者も清々しい表情で写真に収まるラストには心が温まり、「ああ、いい勝負を見せてもらった…!」と清涼感すら覚えました。
また、宗谷名人のある秘密が明らかになるシーンは、本巻屈指の衝撃ポイントでした。実は私、この箇所で思わず本を持つ手が止まってしまって…。ネタバレになるので詳しく書けませんが、宗谷の超人的な強さの陰にそんな事情があったとは! その瞬間、彼もまた血の通った一人の人間なんだと感じられて、なんだか胸が熱くなりました。零が宗谷をただ遠い雲の上の存在として見るのではなく、「自分と同じ悩みや弱さを抱えた人かもしれない」と気付く契機にもなったように思います。
そして何より嬉しかったのが、ラストの夏祭りエピソードです。重厚な将棋パートを乗り越えた後、川本家のみんなと過ごす賑やかな夏のひとときには本当に癒やされました。浴衣姿ではしゃぐひなたとモモが可愛くて可愛くて…😊 零も笑顔で金魚すくいを手伝ったり、美味しそうにかき氷を食べたり、ささやかな幸せを噛みしめている様子にホロリときました。前巻まで辛い出来事が続いていただけに、久々に見られたひなたの心からの笑顔に「よかったねぇ」と涙が出そうに。羽海野先生は本当に読者の心を緩めるタイミングをわかってらっしゃる! 重い話の後には必ず温かいシーンを用意してくれるので、読後感が暗くなりすぎないのがありがたいです。
全体を通して、第8巻は静と動のコントラストが鮮やかな一冊でした。将棋の神髄に迫るような静かな名勝負と、人間ドラマの熱さ、そしてほっこり日常…盛りだくさんなのに綺麗にまとまっていて大満足です。強いて言えば将棋パートが専門的なので、ルールに馴染みのない読者には少し難しく感じる箇所もあるかもしれません。でも大丈夫、私も詳しくはないのですが、羽海野先生の描写力のおかげでルールを知らなくても登場人物の感情に共感できました。「勝負に懸ける想い」さえ伝われば、知識の有無は関係ないですね👍
読み終わった後は、なんだか胸がいっぱいでしばらく余韻が抜けませんでした。名人や棋匠たちの生き様に心を揺さぶられ、零やひなたの笑顔に癒やされて…感情が忙しい巻でしたが、それだけ濃密な体験をさせてくれたことに感謝です。何度も読み返したくなる、大切な巻になりました!
考察・解説
第8巻では、物語のテーマとして「静寂」と「継承」が際立っていたように思います。まず零と宗谷名人の対局シーンに流れていたのは、通常の対局シーンにあるはずの駒音や観客のざわめきが消え去ったような深い静けさでした。これは宗谷名人の抱える秘密――彼が聴覚にハンディキャップを負っていること――と深く結びついています。宗谷は10年ほど前から耳が聞こえたり聞こえなくなったりを繰り返す状態にあり、対局中もしばしば無音の世界にいるといいます。これは一見ハンデですが、裏を返せば雑音に遮られず盤面にのみ没頭できる集中力を生み出しているのかもしれません。実際、零も宗谷との対局中「音のない白い世界」に自分が入り込んでいく感覚を覚えています。この演出、アニメ版でもかなり印象的でした。テレビアニメ第2シリーズでこの場面が描かれた際は、BGMや環境音を極限まで減らし、駒音すらほとんど鳴らさないという大胆な音響表現で宗谷の世界を再現していたんです。視聴者である私たちも“無音の対局”を追体験し、宗谷の孤高の境地に引き込まれるようでした。原作のコマでは宗谷の周りだけ真っ白に抜け落ちたような描写がありましたが、アニメではそれが静寂そのもので表現されていて鳥肌ものでしたね。
宗谷名人と零が言葉なく通じ合った感想戦も象徴的です。島田八段が以前「零は宗谷名人に視点や感覚がどこか似ている」と語っていましたが、まさに二人は音のない世界で心を通わせました。宗谷が感想戦後にポツリと零へ告げた「そういうもんだよ」という言葉は、零が指先に感じた痛みについてだったのでは…と推測しています。長時間集中して駒を握り続けた者にしか分からない感覚――それを共有できる相手が現れた宗谷の内心には、どんな感情が芽生えたのでしょうか。孤独に頂点を走り続けた名人が、自分と似た感性を持つ青年と巡り会った意義は大きいはず。静寂の中の共鳴とも言えるこの場面、将棋を超えて魂が触れ合ったようで胸が熱くなりました。
もう一つのテーマ「継承」は、柳原棋匠のエピソードに色濃く表れています。柳原は現役最年長、長く棋界を支えてきたレジェンドですが、その影には彼と共に時代を築きながら先に引退していった多くの仲間の存在があります。彼らは柳原に「自分の夢の続きを頼む」と様々な想いを託して去っていきました。柳原自身、「消えていった仲間達の沢山の想いを抱えてここまで歩んできた」と述懐しています。作中では、柳原の背中に無数の襷(たすき)が巻き付いているイメージ描写がありましたね。仲間の夢や希望が書かれた襷を肩に掛けすぎて身動きが取れなくなるほど…なんて皮肉で切ない比喩でしょうか。しかし柳原は「その重いたすきのおかげで、火だるまの恐怖から逃げ出さずに済んだ」と語ります。背負うものがあったからこそ、自分は燃え盛る勝負の場から逃げずに闘い続けられた、と。重み=支えでもあったわけですね。これは柳原棋匠らしい達観と覚悟のセリフで、読んでいて心に深く刺さりました。
棋匠戦の対局中、柳原はふと「自分がこのまま負けるのか」と弱気になります。その瞬間、背中の襷がバラバラと落ちていく幻覚を見るのですが、彼はすぐさま「ダメだ!」と手を伸ばして襷を掴み直すんです。仲間の夢をまだ地に落とさせはしない――老棋士の意地がギラリと燃え上がる場面であり、読んでいるこちらも思わず拳を握りました。その直後に放った若々しい妙手に対し、島田八段が思わず発した「じじい…若すぎるだろその手!」という言葉は最高の賛辞ですよね😂 年齢なんて関係ない、最後まで諦めない柳原の気概に痺れる名シーンでした。
また、この「焼け野原にはまた草が生える」という章タイトルも意味深です。柳原の友人でカメラマンの男性がリストラに遭い、「俺から仕事を取ったら焼け野原みたいだ」と嘆くシーンがありました。柳原はそれを聞いて「俺はまだ焼かれている真っ最中だ」と心中で応えます。自分も今まさに燃え盛る勝負の炎の中にいる、と。焼け野原(燃え尽きた後)ではなく、燃焼の現在進行形だと捉えているわけです。この言葉からも、柳原が自分の引退や終わりをまだ考えていないことが伺えます。そして「焼け野原には草が生える」、つまり一度全てが燃え尽きてもまた新しい芽が出て次の世代が育っていく…。棋匠戦の結末はまさにこの言葉通り、ある意味で一つの世代交代に区切りをつけるものでした。先人たちの夢を胸に走り抜いた柳原の物語は、この後棋界にどんな新芽(若い才能)をもたらすのか。読後、そんなことを考えさせられました。
専門的な視点で見ると、将棋界のリアルも垣間見える巻でした。年配棋士の引退問題やタイトル保持者の永世称号(柳原は今巻で「永世棋匠」が懸かっていましたね)、そして名人・宗谷のような絶対的王者にも人知れない苦悩があることなど、フィクションでありながら現実の将棋界に通じるテーマが盛り込まれています。実際、羽海野チカ先生は将棋に詳しくなかったそうですが、プロ棋士である先崎学九段が監修を務めており、そのおかげで将棋の奥深さや棋士の心情がリアルに描かれていると感じます。例えば柳原棋匠のモデルではないかと言われる実在の棋士もいたりして(読者の間では大山康晴十五世名人や加藤一二三九段を思い浮かべた方も多いようです)、現実のエピソードとリンクして楽しんでいるファンもいるようですね。
メディアミックスにも少し触れておくと、アニメ版や実写映画版との比較も興味深いです。アニメ第2シリーズでは、第8巻相当のエピソード(宗谷との対局や柳原vs島田戦)が丁寧に映像化されています。特に宗谷名人の静寂のシーンは前述したように音響演出が秀逸で、紙面とはまた違った緊張感が味わえました。声優さんたちの名演も相まって、零が宗谷に感じる畏怖や憧れがひしひしと伝わってきたのを覚えています。一方、実写映画(2017年公開の前後編)では物語が途中までの描写だったため、残念ながら第8巻のエピソードまでは描かれていません。しかし映画でも棋士の心理戦は映像的に工夫されていましたし、機会があれば宗谷名人役や柳原棋匠役を実写で見てみたい…なんて想像も膨らみました。それだけキャラクターが魅力的だということですね。
総じて、第8巻は将棋ファンにも物語ファンにも刺さる深い内容でした。静かなる闘志と受け継がれる想いというテーマが軸にあり、読めば読むほど新たな発見があります。私もこの記事を書くにあたって何度か読み返しましたが、その度に心を動かされっぱなしでした。宗谷名人の秘密や柳原棋匠の生き様について、皆さんそれぞれ感じたことがあると思います。ぜひコメント欄やSNSなどで語り合いたいですね😊
読者の反応
第8巻の発売後、ファンからは様々な感想が寄せられました。Twitterやレビューサイトを覗いてみると、その反響の大きさに改めてこの巻の凄さを実感します。ポジティブな声とネガティブな声、それぞれピックアップしてみましょう。
ポジティブな反応:
- 「人間ドラマがとにかく深い!将棋の勝負を通してここまで心情を掘り下げる漫画は初めてで圧倒された」
- 「66歳の柳原棋匠が渋くて格好良すぎる…。ベテラン棋士の意地に泣けたし、こんなおじいちゃんが主役張る展開最高です」
- 「宗谷名人と零の静かな対局シーン、息をするのも忘れるくらい引き込まれた。無音なのに迫力満点で鳥肌!」
- 「シリアスな展開の合間に川本家のほっこり日常が挟まれるのが救い。白玉団子のエピソードとか可愛くて癒やされた~」
- 「登場人物みんな人間味があって愛おしい。老若男女それぞれのドラマがあるから読後に心が温まるし、続きが気になって仕方ない!」
ネガティブな反応:
- 「将棋のシーンが多くてルールが分からない自分には少し難しく感じたかも…。雰囲気で楽しめるけど細かい読み合いは理解追いつかず」
- 「今回は零やひなたの物語の進展が控えめで、脇役(島田さんや柳原さん)中心だったのが個人的には物足りなかった」
- 「前巻が泣ける展開満載だった分、今巻は地味に感じたというか…良い話だけど盛り上がりに欠けると感じる人もいるかも?」
- 「内容が濃くて重厚なのは良いけど、一気読みしたら精神的にぐったりしちゃった。もっと気楽に読める巻が恋しくなる笑」
- 「続きがめっちゃ気になるところで終わる!早く次の巻を読ませて~と悶えてしまった。待つのがツライです😂」
総評: 全体的に見ると、「最高だった!」という肯定的な声が大半を占めています✨。「老棋士の生き様に胸を打たれた」「静かながら熱い名勝負に引き込まれた」と、第8巻のドラマ性を絶賛する意見が目立ちました。一方で、一部には「将棋描写が専門的で難しい」「メインキャラの出番が少なく感じた」などの指摘も見られます。ただ、それらも「重みのあるストーリーだから仕方ない」「脇役にもスポットが当たるのがこの作品の良さ」と理解を示すファンが多く、ネガティブな感想も含め議論が盛り上がっている印象です。それだけ皆それぞれに感じるものがあり、語りたくなる巻ということでしょう😌。Twitter上でも「#3月のライオン」「#第8巻」などのハッシュタグで感想を語る投稿が相次ぎ、一時プチバズ状態になっていましたよ。この記事をご覧の皆さんの中にも、共感できる意見があったのではないでしょうか?
次回への期待
物語はこの第8巻で大きな山場を迎えましたが、もちろんまだ続きがあります。次の第9巻ではどんな展開が待っているのか、期待が膨らみます!
まず気になるのは、川本ひなたの今後ですよね。夏祭りで見せた笑顔から察するに、いじめという暗いトンネルを抜けて少しずつ前を向き始めたひなた。次巻以降は、彼女が中学を卒業し高校受験に挑むエピソードが描かれそうです。零の通う高校を志望しているようなので、もし合格すれば零とひなたが同じ高校生活を送ることに…!😲 二人が制服で登校したり、学校で顔を合わせたりする日常が見られるかもしれないと思うとワクワクします。零にとってひなたは特別な存在ですし、お互い意識するような甘酸っぱい場面も増えていくのでは?ファンとしては二人の関係がさらに近づく予感にドキドキが止まりません💕(もちろんゆっくり見守りたいですけどね!)
一方、将棋の世界では名人戦や獅子王戦など新たな舞台が控えています。棋匠戦が決着したことで、次は宗谷名人が絡むタイトル戦がクローズアップされそうです。実力派の土橋九段など新キャラ棋士も登場するようなので、また違ったドラマが展開しそうですね。零も新人戦を制した勢いそのままに、更なる高みを目指していくでしょう。宗谷名人との対局で得たものを胸に、次は公式戦でタイトル戦線に食い込んでいくのか…零の今後の飛躍にも期待が高まります。島田八段や二海堂晴信との師弟・ライバル関係も、これからどう発展していくのか楽しみですね。二海堂の体調も気になりますが、きっとまた元気に暴走…もとい活躍してくれるでしょうし😅
第8巻のラストが夏祭りという穏やかな区切りだっただけに、「嵐の前の静けさ」的な予感もあります。物語が新章に入るタイミングでもあるので、羽海野先生が次にどんなテーマを持ってくるのか非常に楽しみです。いじめ問題、プロ棋士の宿命…と大きな山を越えてきただけに、次は零自身の新たな試練や成長が描かれるのではないでしょうか。個人的には、零が自分の過去(義理の家族との確執など)にどう向き合っていくのかも気になっています。ここまで周囲の人々に救われてきた零が、今度は自ら誰かを救う番になるのかもしれません。
何にせよ、第9巻も見逃せません!将棋の勝負の行方も、零とひなたの関係も、ますます目が離せなくなってきました。次回はどんな涙あり笑いありの物語が待っているのか…今から発売が待ち遠しいですね😆✨ また第9巻を読んだ際には、今回のようにレビュー&考察記事を書きたいと思いますのでお楽しみに!
関連グッズ紹介
『3月のライオン』の世界をより楽しみたい方に向けて、作品に関連するグッズやアイテムもご紹介します。お気に入りのキャラと日常を彩ったり、物語の感動を手元に置いてみませんか?
- コミックス全巻セット&最新刊: まずは何と言っても原作コミック。第1巻~最新第18巻まで絶賛発売中です📚。一気読みしたい方や、改めてじっくりコレクションしたい方は全巻セットがオススメ。限定版が発売された巻もあり、第8巻は手帳付き特装版が出たこともありました。最新刊では零VS島田の獅子王戦など新展開が描かれており、ますます盛り上がっています!
- TVアニメ ブルーレイ/DVD: アニメ版『3月のライオン』(第1シリーズ・第2シリーズ)のBlu-ray/DVDもファン必携です。シャフト制作による美麗な映像と、橋本由香利さんの手掛ける繊細な音楽が融合し、原作の名シーンが鮮やかによみがえります。第8巻のエピソードもアニメ第2シリーズで丁寧に描かれているので、「宗谷vs零」の静寂の対局や「柳原vs島田」の熱戦を映像で体験するのも一興ですよ。声優陣の熱演も相まって、感動倍増間違いなしです!
- 実写映画 前編・後編 (DVD/Blu-ray): 2017年には実写映画版『3月のライオン』が前後編の二部作で公開されました。桐山零役を神木隆之介さん、川本ひなた役を清原果耶さんが演じ、原作序盤~中盤の名シーンが実写ならではのリアリティで表現されています。特に川本家の温かさや零の繊細な心情が丁寧に描かれており、漫画やアニメとはまた違った感動が味わえます。映画オリジナルの演出や迫力ある将棋シーンも見どころ。こちらもソフト化されていますので、興味があればぜひチェックしてみてください🎥。
- オリジナルサウンドトラック(OST): 物語を彩る音楽も魅力の一つ。アニメ版のオリジナルサウンドトラックはVol.1~2まで発売されており、劇伴曲や主題歌のインストゥルメンタルなどが収録されています🎶。ピアノやストリングスで奏でられる優しいメロディや、対局シーンを盛り上げる緊張感みなぎる曲の数々は、聞いているだけであの名場面が脳裏に蘇ります。作業用BGMにもピッタリですよ!さらに映画版のサントラも発売中。音楽から『3月のライオン』の世界に浸ってみるのもオススメです。
- キャラクターグッズ: ファン心をくすぐる可愛いグッズも豊富です。例えば、主人公・零や川本三姉妹、二海堂などのアクリルスタンドフィギュアはデスクのお供にピッタリ。原作イラストを使用したキーホルダーやクリアファイル、缶バッジなんかも発売されています。また、将棋の駒をモチーフにしたストラップや、「ニャー将棋ニャー」という作中の猫キャラをあしらった雑貨もユニークで人気。公式オンラインショップやキャラグッズ専門店で手に入るので、推しキャラのアイテムを探してみてはいかがでしょうか🐱🎵。
※上記商品は公式ショップや各種通販サイトで購入可能です。在庫状況や価格はリンク先でご確認ください。お気に入りのグッズを手に入れて、より一層『3月のライオン』の世界を楽しんでくださいね!
まとめ
第8巻『3月のライオン』は、涙あり笑いありの神回と言っても過言ではないでしょう。静寂の中でぶつかり合う魂の勝負にこちらも手に汗握り、老棋士の生き様に思わず涙し、そして最後は笑顔になれる――まさに感情を揺さぶられっぱなしの一冊でした。物語の鍵となる宗谷名人の秘密が明かされ、柳原棋匠という新たなヒーロー(!?)も誕生し、物語が大きく動いた重要回でもあります。将棋漫画としての奥深さと、人間ドラマとしての温かさを両立させた羽海野チカ先生の手腕に拍手ですね👏。個人的な評価を★で表すなら…文句なしの★5つ!大満足の内容でした。
この先の展開にもますます期待が高まります。零とひなたの関係は?宗谷名人の牙城に迫る挑戦者は現れるのか?物語はまだまだクライマックスに向けて走り続けそうです。次巻以降も目が離せませんね! 引き続き読了次第レビュー記事を更新していきますので、一緒に『3月のライオン』の世界を追いかけていきましょう。
皆さんは第8巻を読んでどう感じましたか?心に残ったシーンや推しのセリフなど、ぜひコメントで教えてください😊✨ 「あのシーンで泣いた!」「柳原さん推せる!」など皆さんの熱い想い、大歓迎です!この素晴らしい物語を、ぜひお友達にも共有してくださいね。そして一緒に語り合いましょう♬ 次回のレビューもお楽しみに!ありがとうございました。