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(あらすじ・感想)『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』(2025年)第9話「シャロンの薔薇」をミル!深まる因縁と決意の交錯

TVシリーズ第9話「シャロンの薔薇」は、物語全体のターニングポイントとなる衝撃展開が描かれ、登場人物たちの因縁が一層深まり、それぞれの決意が交錯する内容でした。本記事では、第9話を視聴した率直な感想や考察を、ネタバレに配慮しつつまとめます。

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』(ガンダム ジークアクス)は、サンライズとスタジオカラーが初タッグを組んだ最新ガンダム作品です。本作は「もしも一年戦争の経過がある時点で分岐したら…?」という仮想戦記的な世界観を描いており、『ファースト』こと初代『機動戦士ガンダム』の物語を下敷きにしつつ、新たな展開を見せる意欲作となっています。テレビシリーズに先駆けて今年1月には劇場版『GQuuuuuuX -Beginning-』も公開され、興行収入33億円を超えるヒットを記録しました。

現在TVアニメは春クールで放送中で、第9話「シャロンの薔薇」は物語中盤の山場となる重要回です。第8話までの展開では、ジオン公国軍が一年戦争に勝利した世界での勢力図や、主人公マチュたち若者の逃亡劇、さらには謎のメッセージやニュータイプの存在感などが描かれ、毎回SNSでも大きな話題となっています。第9話放送前は「ついに“シャロンの薔薇”の正体が明かされるのでは?」とファンの期待が高まっており、視聴後はその予想を上回る展開に驚かされた視聴者が続出しました。

本記事では、まず主要キャラクターとキャストの紹介、第9話のあらすじをネタバレ控えめにまとめ、その後に筆者の感想と深掘り考察を述べます。さらに第9話視聴後のSNS上の反応や、第10話以降への期待、関連情報まで網羅してレビューしていきます。

キャスト・キャラクター紹介

アマテ・ユズリハ(マチュ) – 本作の主人公である17歳の少女。一年戦争後のジオン支配下のコロニー「イズマ」で育ちました。第9話では謎のメッセージに導かれて脱走し、愛機ジークアクス(赤いガンダム)で地球へと降下するという大胆な行動を見せました。マチュ役を務めるのは声優の黒沢ともよさん。黒沢さんは『響け!ユーフォニアム』の黄前久美子役などで知られ、等身大の少女の心情表現に定評があります。第9話でも、恐怖や驚き、決意に満ちたマチュの豊かな表情と声の芝居が光り、視聴者から「マチュの表情が豊かで見てて面白い」と評判になりました。

ニャアン – マチュの幼なじみであり、共に行動してきた少女。勝気で行動力があり、ジオン軍にも食ってかかる芯の強さが魅力です。第8話ではキシリア・ザビのもとで衝撃的な体験をし、第9話ではマチュと一時離れ離れになっています(物語後半での合流が示唆されています)。石川由依さんがニャアンの声を担当。石川さんは『進撃の巨人』ミカサ役などで有名で、クールな中にも感情の揺らぎを表現する演技が持ち味です。本作でもニャアンの強さと繊細さを併せ持つ演技で物語に厚みを加えています。

シュウジ・イトウ – マチュの幼なじみの少年であり、本作の鍵を握る人物。マチュやニャアンとは共に育ちましたが、とある目的から第7~8話で単独で地球へ向かおうと行動しました。第9話時点では行方不明となっており、マチュは彼を追って地球に降り立った形です。シュウジの真意や目的は謎に包まれており、彼自身も何か大きな望みを胸に秘めているようです。演じる土屋神葉さんは、『ボールルームへようこそ』の富士田多々良役などで知られる若手声優。シュウジ役では、一見穏やかで優しげながら内面に葛藤を抱える少年を瑞々しく表現しており、今後の活躍次第では物語を大きく動かす存在として注目されています。

シャリア・ブル – 一年戦争でのニュータイプ研究のエキスパートで、ジオン公国軍の士官。『ファースト』にも登場した人物ですが、本作ではジオンが勝利した世界線のため存命し、キシリア派の下で暗躍しています。第9話ではマチュの捕虜尋問を担当し、彼女の頭の中をニュータイプ能力で直接読み取るという恐るべきシーンを演出しました。その冷徹さとニュータイプの威圧感は視聴者にも強烈な印象を与え、「シャリア・ブル、尋問官として優秀すぎるな。」という声が上がったほどです。川田紳司さんがシャリア役を担当し、理知的かつ冷酷な語り口でキャラクターに説得力を持たせています。

ララァ・スン – 第9話で初登場した謎の少女。地球のインド近郊にある娼館「カバスの館」で囚われの身となっていましたが、落下してきたマチュを救護します。マチュにとっては初めて会う人物ですが、視聴者にとっては『ファースト』での伝説的ニュータイプ、ララァ本人。もっとも本作ではシャアと出会っていない別世界のララァであり、不思議な雰囲気を湛えています。第9話ではマチュに「宇宙に出れば自由になれる」と自身の想いを語りかけ、物語の重要なテーマである“自由”について示唆を与えました。ララァ役には羊宮妃那(ようみや ひな)さん。透明感のある声質でミステリアスな少女ララァを演じ、その歌うようなセリフ回しが幻想的なシーンを生み出しています。

制作陣情報

第9話「シャロンの薔薇」は、その豪華な制作スタッフ陣でも放送前から話題を集めました。脚本を担当したのは榎戸洋司さん。榎戸さんは『少女革命ウテナ』や『FLCL』などで知られる名脚本家で、独特のセリフ回しや大胆なストーリーテリングに定評があります。本作『GQuuuuuuX』ではシリーズ構成および脚本を庵野秀明監督と共同で務めており、ガンダムという長年のシリーズに新風を吹き込む役割を担っています。榎戸さんの脚本はキャラクターの心理描写が丁寧で、第9話でもマチュとララァの価値観の対比や、自由を求める心情をセリフに織り交ぜる巧みさが光りました。

そして第9話の絵コンテを手掛けたのがなんと庵野秀明監督です。庵野監督は『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズをはじめ『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』など数々の話題作を生み出した巨匠で、熱烈なガンダムファンとしても知られています。今回、スタジオカラーとサンライズのコラボということで自らガンダム新作の脚本・演出に参加し、第9話ではストーリーボード(絵コンテ)を担当。庵野監督ならではの緊張感あふれる演出が随所に見られました。例えば、マチュが大気圏突入する冒頭シーンの容赦ないスピード感や、シャリアによる尋問シーンでの息詰まるカット割り、さらにはララァと対峙する場面の静と動のコントラストなど、映像面で強烈なインパクトを与えるカットが多く、ファンからも「庵野監督の演出が冴え渡っていた」と高く評価されています。

第9話の演出(絵コンテ・演出)を実際にまとめ上げたのは澤真平さんで、庵野監督の絵コンテをもとに現場指揮を執りました。作画面ではシリーズ監督の鶴巻和哉さん(スタジオカラー所属、庵野氏の盟友でもあります)がキャラクター作画監督の一人としてクレジットされています。鶴巻監督は本作の全体監督も務めており、『トップをねらえ2!』『天元突破グレンラガン』などで培ったハイテンポな演出力を発揮しています。榎戸洋司さん&庵野秀明さんという脚本コンビと、鶴巻和哉監督のタッグによって、第9話はドラマ性と映像インパクトが高次元で融合した回となりました。

制作陣のバックグラウンドにも触れておきましょう。榎戸さんと鶴巻監督はかつて『FLCL(フリクリ)』で組んだ経験があり、そのポップで実験的な作風が話題となりました。庵野監督は言わずと知れた初代ガンダム世代であり、今回の『GQuuuuuuX』では「シャアが赤いガンダムに搭乗して戦う」というプロットを自ら作り込み採用させるなど、企画段階から深く関わっています。こうしたレジェンド級クリエイターたちの情熱が結集したことで、『GQuuuuuuX』は往年のガンダム愛と新鮮なアイディアが融合した作品に仕上がっています。

あらすじ

※第9話の核心ネタバレは極力避け、物語の流れを簡潔にまとめます。

前話のラストで、主人公マチュは謎のメッセージに導かれてコロニー「ソドン」の拘束を脱し、彼女の搭乗機である赤いガンダム「ジークアクス」と共に地球へ向けて脱出しました。第9話「シャロンの薔薇」は、その大気圏突入シークエンスの緊迫した場面から幕を開けます。無謀にもノーマルスーツなしでの降下となり、マチュは灼熱の大気圏突入の衝撃にさらされますが、ジークアクス自身がコックピット内のアームを伸ばしてマチュを庇うような動きを見せ、彼女を守り抜きました。なんとか大気圏を突破したものの降下地点は海上。機体はそのまま海中へ沈みかけますが、背部バックパックが分離して簡易飛行形態(コアファイターのようなユニット)となり、マチュを海上へと運び出すことに成功します。従来のガンダム作品ではお馴染みのコアファイター分離展開ですが、本作では不意を突かれるような形で描かれ、マチュも視聴者も驚かされる展開となりました。

海上に無事浮かび上がったマチュですが、そこで気を失ってしまいます。目を覚ますと、彼女は見知らぬ豪奢な屋敷の一室にいました。そこは地球のインド西部・マンガルール近郊にある娼館「カバスの館」。マチュは館の女性たちに助けられて手当てを受けていたのです。中でもマチュの世話をしてくれたのは、同年代くらいに見える不思議な少女ララァ・スンでした。ララァは孤児としてこの館で囚われの身となっており、マチュは彼女を「お姉さん」と慕いつつ短い間ながら心を通わせます。マチュは「地球に来れば自由になれると思って来た」と語り、一方ララァは「私にとっては宇宙に出ることが自由になること」と静かに語ります。お互いに現状を抜け出し別の世界へ行きたいと願う者同士、2人は心の奥底に同じ「自由への渇望」を抱いていることを感じ取ります。

しかし穏やかな時間も束の間、館では事件が起こります。日頃から過酷な待遇に耐えていた他の女性たちが脱走を企て、館に火を放ったのです。折しも館にはジオンの将校たちが客として訪れており、混乱が広がります。マチュはララァに「一緒に逃げよう!」と手を差し伸べますが、ララァは逡巡の末にその誘いを断ります。ララァもまた「いつかここを出て宇宙に行きたい」という想いを抱えていましたが、それは“彼”――自分をこの世界から連れ出してくれるはずのある人物(シャア・アズナブル)への待望と共にあるものでした。ララァは「私はここでもう少し待ってみる」と言い、マチュだけを逃がします。かくしてマチュは燃え盛る館から一人脱出し、自由を取り戻すための戦いへと再び身を投じることになりました。

館を抜け出したマチュは、自身のガンダム「ジークアクス」の本体が落下した海域へ急ぎます。ジークアクスは水陸両用の機能を備えており、マチュは潜水して海底に沈んだ機体の捜索を開始。やがて水中で大破したジークアクス本体を発見しますが、そこで彼女はもう一つの巨大な物体を目にしました。それは見たことのない異形のモビルアーマーです。マチュが呆然とする中、その海域にマチュを追ってソドンから降下してきたジオン軍のシャリア・ブルが到着します。シャリアは海中から引き上げられたそのモビルアーマーを見て驚愕し、「これは我々の世界のものではない……“向こう側の世界”から来たオブジェクトだ」と語ります。そして彼はそのモビルアーマーこそがジオンが追い求めていた「シャロンの薔薇」であると明かしました。

物語終盤、シャリアはマチュに対峙しながらも、自身の目的のためマチュを直ちに拘束しようとはしません。実はシャリアはソドンでマチュを尋問した際、彼女の全思考を読み取っており、マチュを故意に脱走させジークアクスを補給・整備した上で泳がせていた節があります。彼は「シャロンの薔薇」に関する真実を掴むため、マチュやシュウジの動向すら利用しようとしているようです。マチュは目の前のシャリアと未知のモビルアーマーに戸惑いつつも、駆け付けた仲間の救援も受けながら、再びジークアクスで戦う決意を固めます。“シャロンの薔薇”を巡って交錯する思惑の中、マチュが次に選ぶ道は――。第9話は大きな謎と興奮を残しつつ幕を閉じ、次回第10話への期待が高まる締めくくりとなりました。

感想

第9話を観終えて、まず感じたのは「30分にこれほど多くの情報とドラマを詰め込んできたか!」という驚きです。序盤からいきなりマチュが大気圏突入というシリーズ伝統の熱いシチュエーションに飛び込み、息をもつかせぬ展開でした。マチュがパイロットスーツも着ずに降下する無茶をやってのけ、それをジークアクスが抱き締めて守る描写にはグッときました。ガンダムとパイロットの強い絆を感じさせるシーンであり、「ジークアクスくんマチュ好きすぎだろ 絶対自我あるよね」という視聴者の興奮も頷けます。コアファイター分離による救出劇も意表を突かれましたね。オリジナルの『機動戦士ガンダム』でアムロが大気圏突入に苦闘した名場面を思い起こさせつつ、それを逆手に取った展開で、往年のファンほどニヤリとできる演出だったと思います。

中盤の「カバスの館」でのシークエンスは、非常に雰囲気が異なるパートでした。荒廃した地球での娼館という生々しい舞台設定にまず驚かされましたが、これは富野由悠季監督の小説『密会 アムロとララァ』の設定を正式に取り入れたものとのことで感心しました。確かに『ファースト』本編では描かれなかったララァ・スンの過去がここで映像化され、彼女がシャアに見出される前は過酷な境遇にいたことが示唆されています。娼館の少女たちの瞳からハイライト(輝き)を消す演出も相まって、かなりシリアスでヘビーな空気が漂っていました。「客を取った女の子だけ瞳のハイライト消すの徹底しててきつい」と感じた視聴者もいたように、このパートはガンダムシリーズの中でも異色の生々しさでした。しかしその分、マチュとララァの心の交流が際立ち、「自由になりたい」と願う2人の少女の対話はとても印象深かったです。お互いに境遇は違えど鬱屈を抱え、“今とは違う世界”を夢見る切実さが胸に迫りました。

シャリア・ブルによるニュータイプ尋問シーンも第9話のハイライトの一つでしょう。ソドンでの回想場面として挿入されましたが、シャリアがマチュの頭に手を翳すと、マチュの内心が丸裸にされてしまう…。言葉に出す前に考えが読まれるというニュータイプの恐怖がこれほどリアルに描かれたのは、本作ならではだと感じます。マチュ役の黒沢ともよさんの苦悶の演技も相まって、こちらまで頭を覗かれているようなゾクッとする怖さがありました。視聴者からは「シャリア・ブルの尋問はじまった。言葉にする前に頭を即のぞかれるNTの恐怖」とか、「シャリア・ブル、尋問官として優秀すぎるな。」といった声が上がっており、このシーンのインパクトの大きさが伺えます。ニュータイプ能力を「恐怖」として描くことで、作品世界の緊張感を一気に高めた巧みな演出でした。

終盤、「シャロンの薔薇」の正体がほのめかされる場面では、鳥肌が立つ思いでした。海中から現れた緑色の巨大モビルアーマー、その中で眠る人物…。断片的な描写でしたが、ガンダムファンならすぐにピンとくる要素が盛り込まれていましたね。そう、ララァ・スンが搭乗していたニュータイプ専用モビルアーマー・エルメス(エルメスの国内呼称はララァ専用MA)そのものと思われる機体です。しかもそれが並行世界からもたらされたという設定には衝撃を受けました。元の世界(正史)ではララァとエルメスは宇宙世紀0079に消え去った存在ですが、本作では「シャロンの薔薇」と呼ばれ、時間が止まったまま別の宇宙から漂着したと示唆されています。この大胆なSF設定には驚かされましたが、同時にワクワクもしました。まさかガンダムシリーズで多元宇宙(パラレルワールド)ものを見る日が来るとは…!過去作へのリスペクトを込めつつ新機軸に挑む姿勢に拍手を送りたいです。

また、物語面では因縁と宿命の描写が一段と濃くなりました。ララァが夢の中で「何度も世界がループし、その度にシャアが白いモビルスーツのパイロットに殺されてしまう光景を見る」と語ったシーンは鳥肌ものでした。彼女は様々な世界線で大切な人(シャア)を失う悲劇を繰り返し見ており、「シャアの生還ルート」を探してタイムループを重ねているかのようだと言います。この発言から推測すると、並行世界のララァ(エルメスの中で眠っていたララァ)は、もしかするとアムロがシャアを殺してしまった世界線から本作の世界に迷い込んできた存在なのかもしれません。そう考えると、「シャロンの薔薇」が持つ意味がより一層ドラマティックに感じられます。つまり本作『ジークアクス』は、ララァが“彼”(シャア)を救うために導き出した世界線なのでは…? と想像が膨らみました。第9話のララァは最後まで「彼を待つ」と館に残りましたが、彼女が待っている“彼”とはやはりシャア・アズナブルでしょう。シャアはいまこの世界に存在するのか、あるいは既に何らかの形で…と、様々な考察が頭を巡りました。

全体として、第9話は情報量も感情の振れ幅も最大級で、一瞬たりとも目が離せない回でした。序盤のハイスピードなアクション、中盤の重厚なドラマ、終盤のSFミステリーと、目まぐるしく場面が転換するにも関わらずストーリーラインはしっかり一本筋が通っていたのは見事です。ただ、その分「展開が早くコロコロ場面が変わっていく」と感じた方もいるでしょう。2クール欲しい内容を1クール(全12話)に凝縮しているため駆け足に映る部分もありますが、個人的には緩急のバランスが取れていて飽きさせない構成だったと感じました。むしろ年季の入ったガンダムファンほど、次々投入される小ネタやオマージュにニヤリとしながら楽しめたのではないでしょうか。私も思わず「ここでそれを出してくるか!」と興奮し、気づけば何度も巻き戻して細部を見直していました(笑)。

考察・解説

それでは、第9話の内容を踏まえて物語の深い部分を考察してみます(※ここから先は設定や伏線に踏み込むため、若干のネタバレ要素があります)。

まず注目すべきは「シャロンの薔薇」の正体とその役割です。第9話の終盤、シャリア・ブルは海から引き上げられたモビルアーマーを見て「これは一年戦争中にこの世界では建造が中断したMAだ。だが突如別の世界から現れ、ジオンが回収・調査していた」と語っています。この発言により、「シャロンの薔薇」とは並行世界から来たニュータイプ専用モビルアーマー・エルメス(ララァ・スン専用機)およびララァ本人であることが判明しました。考えてみれば、第1話でシャアが搭乗していた赤いガンダム(RX-78の改造機)は、本来一年戦争では存在しないイレギュラーでした。ジオン公国は本作の世界線において、この赤いガンダムを鹵獲した上に、さらに「シャロンの薔薇」から得た並行世界の技術までも取り込んだからこそ、一年戦争で勝利を収めることができたと推測できます。たとえば、シャア専用ガンダムに搭載されていた有線ビット(オールレンジ攻撃兵器)は、本来の宇宙世紀史よりも早くジオンがサイコミュ技術を発展させたことを意味します。それも「シャロンの薔薇」由来の技術が影響していたと考えると、筋が通ります。すなわち「シャロンの薔薇」=ジオン勝利の鍵であり、同時に物語の根幹を揺るがすタイム・パラドックス的存在なのです。

この設定から浮かび上げるテーマは、「歴史(運命)を変えたいという執念」です。並行世界のララァは、おそらく自分の世界で愛する人(シャア)を失ったショックでゼクノヴァと呼ばれるニュータイプ現象を起こし、本作『ジークアクス』の世界へ転移してきたのでしょう。ゼクノヴァという言葉は耳慣れませんが、作中描写やファンの考察によればニュータイプの強い想念が引き起こす時間・次元移動現象のようです。ララァの「夢で何度もシャアが殺されるのを見た」という台詞からして、彼女はループする悪夢(あるいは並行世界の記憶)に苛まれていたことが分かります。つまり、彼女の望みはただ一つ、「シャアが生き延びる世界」を実現することにあります。そのために彼女は無意識に世界線を越え、本作の世界で眠り続けていた。そしてジオンは偶然にもその“並行世界の産物”を手に入れ、技術的優位を確立した…。この因果の絡み合いは、非常にSF的でありながら、人間の情念が根底にある点でガンダムらしいドラマだと感じます。

また、「シャロンの薔薇」を巡り様々な勢力の思惑が交錯している点も見逃せません。シャリア・ブルは、第9話でマチュを一度逃がしつつも結局は追跡し、海で彼女と再会しました。SNS上の考察では「シャリアはマチュをあえて泳がせて脱出させ、その行動を監視下に置いたのでは」という指摘がありました。実際、ソドンでマチュの独房に再び謎のメッセージが届いてロックが解除された際、シャリアが黙認した可能性があります。しかし一方で、あの誘導メッセージの送り主が誰かは依然不明です。第8話ラストに登場したシロウズという新キャラらしき人物(名前のみ言及)が怪しいとの見方や、あるいは連邦側の生き残りが協力しているのではとの説もあります。シャリア自身は「ニュータイプの未来」のために独自の計画を進めている節があり、必ずしもジオン本国(ギレンやキシリア)の命令一辺倒では動いていないようです。キシリア・ザビに関して言えば、第8話で彼女が未完成の光学兵器「イオマグヌッソ」を極秘に建設していたことが明らかになっており、こちらも第10話以降で動きがありそうです。キシリアはジオンの中でも独自路線を行く策謀家ですから、「シャロンの薔薇」の存在を知れば黙っていないでしょう。シャリア・ブル vs. キシリアの駆け引き、そしてそれに翻弄されるマチュたち…と考えると、先の読めない展開にますます引き込まれます。

さらに、地球の情勢にも注目が必要です。第9話では地球上でジオン軍がかなり活発に活動している描写がありました。娼館にも平然とジオン将校が出入りし、マチュを追ってソドン(コロニー)からの部隊が地球降下し、海中ではマッドアングラー級のジオン潜水艦が展開、グラブロやズゴックといった“ジオン水泳部”MSの姿も確認されています。一方で地球連邦側はどうかというと、劇中の資料によれば地球連邦宇宙軍は既に解体され、地上でも軍事行動が大きく制限されているようなのです。戦艦マゼランの解説に「連邦宇宙軍の廃止」が示唆され、海洋権もジオンに握られているとなれば、もはやこの世界の連邦政府はジオンに降伏し従属している可能性があります。要するに、『ジークアクス』の世界はジオン公国が勝利し覇権を握ったアフターウォーであり、マチュたちはその支配下で翻弄される弱き存在なのです。この構図は通常のガンダムとは逆転しています。ガンダムと言えば、地球連邦の少年兵がジオンの脅威に立ち向かう図式が多いですが、本作ではジオン側が巨大な権力者であり、若者たちはその管理社会からの脱走者とも言えます。そう考えると、作品全体のテーマ「自由を求めて飛び出す」というのがより一層際立って感じられます。

そして「自由」を求める物語として見たとき、第9話のマチュとララァの対比は象徴的でした。マチュは宇宙(コロニー)という閉じられた環境から地球へ降り、「地球でなら自由に生きられる」と信じて行動しました。一方ララァは地球の片隅で囚われ、「宇宙に出れば自由になれる」と夢見ていました。お互いに相手のいる場所を「理想郷」と考えていたわけです。このすれ違いは切ないですが、「自由とは、現状から逃れたい強い願望であり、未知の世界に希望を託すこと」だとも解釈できます。結局のところ、2人にとって自由とは“いまここではないどこか”にあるものなのでしょう。だからマチュは再び宇宙へ上がる決意をし、ララァは宇宙へ行くことを諦めずに「彼」を待つ道を選んだ。このテーマはガンダムシリーズの根底にあるニュータイプの予感(可能性)にも通じる気がします。すなわち「人は分かり合えるのか? 新しい世界を切り開けるのか?」という問いです。『ファースト』ではアムロとララァが一瞬心を通わせながら悲劇的な別れを迎えましたが、『ジークアクス』では果たしてマチュたちは分かり合い新たな未来を創れるのか。ララァ・スンという歴史的キャラクターを交錯させたことで、本作は単なるIFストーリーに留まらない哲学的深みを帯びてきたように思います。

最後に、制作的な観点の小ネタも触れておきます。第9話では庵野秀明監督の趣味が随所に感じられました。例えば、大気圏突入シーンの直前に「どこに落ちたい?」という、あの有名なセリフ(『逆襲のシャア』でのギュネイの台詞)を彷彿とさせるファンサービスがありました。SNSでも「どこに落ちたい?ってまさかの引用w」と盛り上がっていました。また、映像表現で言えばシャリアがマチュを尋問するシーンでの主観映像や顔アップの連続は、まるで『エヴァンゲリオン』の人類補完シーンを彷彿とさせるシュールさでした。庵野監督はインタビューで「自身もガンダム世代として思い入れが強い」と語っていましたが、きっと今回の演出にも本人なりのガンダム愛とオマージュが詰まっているのでしょう。こうしたメタ的な楽しみも含めて、第9話は何度も観返したくなる濃密なエピソードでした。

視聴者の反応

第9話「シャロンの薔薇」は放送直後からSNSでも大きな反響がありました。ポジティブな声とネガティブな声の双方が飛び交い、ファンの熱量の高さがうかがえます。以下に、代表的な視聴者の声をポジティブ・ネガティブそれぞれ5件ずつご紹介します。

ポジティブな反応(好評) 🟢

  • 物語がますます面白くなってきた! “シャロンの薔薇”の正体が判明して、並行世界とか予想外の展開に鳥肌。ガンダムでこう来るとはワクワクが止まらない」
    (第9話の衝撃的なSF展開に対し、物語への興奮と期待が高まったという声。Parallelワールド要素が物語を一段と面白くしたとの意見です)
  • マチュの表情が豊かで見てて面白い! 特にシャリア相手に怖がったり反発したりするシーン、キャラが生き生きしてた」
    (キャラクター描写の細やかさを評価する声。黒沢ともよさんの演技力によりマチュの表情変化が楽しめたとのコメントです)
  • ジークアクス君、マチュ好きすぎでは?自我あるよね。大気圏突入で抱きかかえて守るとか胸熱すぎる展開!ガンダムに意思が宿ってるみたいで最高」
    (ジークアクスの擬人化的な描写に興奮した声。マシンがまるで意思を持つかのようにパイロットを守る姿に感動したという意見です)
  • コアファイター分離シーンにはシビれた! まさかここでコア・ファイター機能を見せるとは。往年のガンダムファンへのサービスだし、純粋に燃える」
    (大気圏突入後のコアファイター分離展開に歓喜した声。オールドファンほど驚きつつ喜んだポイントで、演出への称賛が伺えます)
  • テンポが良くて観やすいし懐かしい。9話まで一気見したけど、昔観ていたガンダムの良さを感じるし面白い!続きが早く観たい」
    (作品全体のテンポや演出を評価する声。レトロな雰囲気と現代的テンポの融合により、懐かしさと面白さを感じると好評です)

● ネガティブな反応 🔴

  • せっかく“もしも”の一年戦争IFで面白くなってきたのに、また並行世界とか持ち出すのかよ… 正直ごちゃごちゃしてきた感じ。ララァがシャア救えなかった世界線から来たとか、設定盛りすぎでは」
    (パラレルワールド要素を詰め込みすぎていると批判する声。単なるIFストーリーで良かったのに、さらに複雑な並行世界設定を加えた点に戸惑いや不満を示しています)
  • 展開が駆け足すぎて消化不良… 12話で終わりだから仕方ないんだろうけど、9話まで観て場面転換多すぎて落ち着かない。もっと丁寧にドラマを積み重ねてほしかったな」
    (ストーリー進行の早さに否定的な声。情報量が多くシーンが目まぐるしく変わるため、一部視聴者には忙しなく感じられたようです)
  • 娼館の描写が重すぎてキツい…。女の子達の目からハイライト消えてるのとか胸が痛くなった。ガンダムでここまで陰鬱なのは正直見てて辛い」
    (カバスの館での陰惨な描写に戸惑う声。現実的で暗いテーマの表現に対し、「視聴していて辛い」と感じた視聴者もいました)
  • 結局コモリって何者?操舵手の人も意味深な顔するけど謎だらけ。9話まで見ても説明ないしモヤモヤする」
    (キャラクターの謎が多く消化不良だという声。ソドンの軍人コモリや、随所で不穏な表情を見せる艦橋クルーなどの素性が明かされず、視聴者が置いてきぼりに感じている様子です)
  • 予備知識ないと楽しめない部分多いかも。自分はジークアクス9話まで観てから初代ガンダムを急いで履修したけど、最初から全部知ってる前提みたいなネタが多いのはどうなんだろう」
    (過去シリーズへの依存度に苦言を呈する声。本作を十分に楽しむには初代『機動戦士ガンダム』などの知識が必要に感じ、途中で旧作を視聴したというエピソードが語られています)

このように、第9話は賛否両論の熱い議論を巻き起こしました。特にララァと並行世界に絡む設定は「大胆すぎる」「ついていけない」という声もあれば、「斬新で面白い!」という声もあり、ファンの意見が割れています。ただ総じて言えるのは「誰もが何らかの形で第9話に衝撃を受けた」ということでしょう。それだけ強烈なインパクトを残した回であり、今後の展開次第でこれらの評価も変わっていく可能性があります。

次回への期待

怒涛の展開となった第9話を経て、物語はいよいよクライマックスへ向かいます。次回、第10話のタイトルは「イオマグヌッソ封鎖」。イオマグヌッソとは第9話で言及された、ジオン(キシリア派)が建設した全地球環境改善用と称する巨大装置ですが、何やらきな臭い兵器の予感がします。次回予告では戦火が再び広がる様子も描かれており、どうやら地球圏で新たな戦闘が勃発するようです。マチュたちはシャロンの薔薇=エルメスの存在を知り、これを巡ってジオン軍と衝突することになるかもしれません。

まず気になるのはシュウジ・イトウの動向です。第9話では姿を見せなかったシュウジですが、物語上はシャロンの薔薇を追って単身地球に降り立った張本人です。彼は現在どこで何をしているのか? そしてマチュと再会したとき、どんな会話が交わされるのか非常に楽しみです。シュウジの真の目的(望み)は未だ明かされておらず、彼が味方となるのか、それとも別の思惑で動くのかでストーリーは大きく変わりそうです。マチュとの幼なじみ三人組(マチュ・シュウジ・ニャアン)の関係にも決着をつける必要があるでしょう。

また、ララァ・スンの今後も注目です。カバスの館に残ったララァですが、彼女の存在が物語に与える影響は計り知れません。おそらく彼女を「迎えに来る」存在——シャア・アズナブルの動きが今後描かれる可能性があります。シャアは現在どこにいるのか、本作の世界では既に亡くなっているのか、それとも別の形で存在しているのか…ファンとしては気になるところです。第11話には『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主題歌「BEYOND THE TIME」の新バージョンが挿入歌として使われることが発表されており、逆シャア=シャア・アムロの物語を連想させます。これはつまり、シャアにまつわるドラマがクライマックスで待っている伏線ではないでしょうか。

キシリア・ザビ vs シャリア・ブルの構図にも目が離せません。イオマグヌッソという兵器を巡り、キシリアが何を企んでいるのか、第9話時点では読めません。しかしキシリアはかつて『ファースト』でニュータイプ(ララァ)を軽視した経緯があります。本作で再びララァ(しかも2人!)が絡む中、彼女がどのような判断を下すのか興味深いです。シャリアはニュータイプ至上主義的な思想がありそうなので、キシリアとは相容れない可能性もあります。となるとジオン内の内紛すら起こり得るかもしれません。果たしてギレン総帥はこの状況を把握しているのか…。あれこれ予想が尽きません。

肝心の主人公マチュは、次回以降どの陣営にも属さない存在として自らの道を切り開くことになるでしょう。地球では彼女を助けてくれた一般市民もいますし、第8話までに得た仲間(ニャアンやアンキー社長たち)も再集結するはずです。考えられるのは“レジスタンス”的な立場で、ジオンの圧政に立ち向かう展開。ジークアクス(ガンダム)も修理・再起動して戦線に戻ってくるでしょうから、新たな決戦は避けられません。タイトルにある「封鎖」とはおそらくイオマグヌッソを巡る戦いで何かが封じられることを示唆しています。マチュたちがそれを阻止しようとするのか、それとも逆に利用しようとするのか…次回のストーリーが待ち遠しいです。

さらに、残された伏線にも注目です。例えば、謎のメッセージの送り主の正体。今のところ有力候補は登場済みキャラではシロウズ、未登場ならシャア本人とかAI的存在とか色々考えられます。第10話で明かされる可能性もあるので注目したいです。また、タイトル「GQuuuuuuX(ジークアクス)」の意味も気になりますね。「ジーク・ジオン(Sieg Zeon)」と「アクシズ(Axis)」を合わせたような響きですが、本編ではまだ具体的な言及がありません。もしかすると最終話でタイトルの意味が判明するタイプかもしれません。

いずれにせよ、第9話までで物語は大きく動きました。残すところあと3話程度(全12話想定)ですが、ラストスパートではさらなるサプライズが待っていそうです。ファンとしては、マチュたちの行く末と同時に、伝説のキャラたち——シャアやアムロの影がどこまで絡んでくるのかも気になるところ。並行世界という設定上、「もし彼らがこの世界に来たら…?」なんて妄想もしてしまいますが、果たして。次回第10話、そして最終章に向けて期待と妄想を膨らませながら待ちたいと思います。

配信情報・視聴方法

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』は、日本国内では日本テレビ系列(30局ネット)にて毎週火曜深夜24:29(水曜0:29)より放送中です。地上波を見逃してしまった場合も安心してください。以下のプラットフォームで本作を視聴することが可能です。

  • Amazon Prime Video – 国内最速配信を実施しており、テレビ放送直後の毎週水曜1:00頃に最新話が配信されます。日本とベトナムを除く全世界でもPrime Videoが独占配信しているため、海外在住の方もPrime Videoで視聴可能です。プライム会員であれば追加料金なしで見放題となっています。
  • その他の定額見放題配信 – 放送週の金曜22:00以降、順次以下の主要配信サービスで最新話が公開されます。
    例: Netflix, Hulu, U-NEXT, dアニメストア, ABEMA, バンダイチャンネル, Disney+, FOD, DMM TV, Lemino など。土曜0:00以降にはTELASAJ:COMオンデマンドなどでも更新されます。お好みのプラットフォームで視聴可能です。基本的に見放題対象となっているので各サービスの契約プラン内で追加料金なく楽しめます。
  • 無料配信(広告付き) – 最新話に限りGYAO!やMBS動画イズムなど、一部無料配信プラットフォームで期間限定の広告付き無料視聴が提供される場合があります。ただし配信タイミングは各サービスによるため、視聴可能期間に注意しましょう。
  • BS放送 – BS11にて毎週土曜19:00から再放送枠で視聴可能です(BS11「ガンダムアワー」内)。地上波を見られない地域の方でもBS環境があれば高画質で楽しめます。
  • 見逃し配信・アーカイブ – 上記の各種配信サービスで第1話から最新話までいつでも視聴できます。特にAmazon Prime VideoやNetflixなどは全話アーカイブされているので、途中から見始めた方も最初から追いかけることができます。公式サイトによれば、第1話放送後にはYouTubeのガンダムチャンネルで期間限定無料配信も行われたようです(現在は終了)。

なお公式の情報発信として、バンダイナムコフィルムワークスの公式サイトガンダムインフォで最新ニュースや次回予告映像が公開されています。視聴方法や放送時間の最新の案内も随時アップされていますので、困ったときは公式サイトをチェックしてください。

リンク集:公式サイトの視聴案内ページや、各配信サービスの『GQuuuuuuX』作品ページ(AmazonやNetflix等)を参照するとスムーズです。またTwitter上の「#ジークアクス」「#GQuuuuuuX」のハッシュタグを追えば、公式アカウントやファンによる配信情報の共有が見つかることもあります。

関連グッズ紹介

テレビアニメの盛り上がりと共に、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の関連商品も多数展開されています。ここではファンならチェックしておきたいグッズやメディアをいくつかご紹介します。

  • ガンプラ(プラモデル) – ガンダムシリーズと言えばガンプラ!本作の主役機であるガンダムGQuuuuuuX(ジークアクス)は早くも1/144スケールHG(ハイグレード)でキット化されています。特徴的な赤と緑のカラーリングや有線ビットを備えたフォルムが忠実に再現されており、差し替えパーツで2パターンの頭部も再現可能とのこと。可動範囲も広く、劇中の様々なポージングを再現できるギミックが盛り込まれています。価格は税込み2,750円前後で、現在発売中です。また、第1話に登場した「赤いガンダム」(シャア専用ガンダム)や、第2話で出てきた「白いガンダム」なども順次ガンプラ化予定。さらにジオン側の新型モビルスーツや、第9話で姿を見せたエルメスらしきモビルアーマーも将来的な商品化が期待されています。ガンプラは公式オンラインショップや家電量販店、ホビーショップ等で購入可能です。
  • Blu-ray / DVD – テレビシリーズのBlu-ray BOX第1巻が2025年9月に発売予定となっています。第1話~第6話収録で、特典として設定資料集やスタッフコメンタリー、ノンクレジットOP/EDなどが封入予定です。第2巻(第7話~第12話収録)は年末頃発売見込みとのこと。映像美や作画の細部まで堪能したい方はぜひパッケージ版の購入を検討してみてください。店舗別の限定特典(描き下ろしイラスト色紙や特製ガンプラ台座など)も発表されています。
  • 音楽関連(主題歌・サントラ) – 主題歌は米津玄師さんが手掛ける「Plazma」です。米津さんらしい独特の世界観の楽曲で、作品のオープニングをスタイリッシュに彩っています。シングルCDおよび各種音楽配信サイトでフルサイズがリリース中です。さらに劇中音楽(BGM)を収録したオリジナル・サウンドトラックが2025年8月27日に発売予定です。作曲は照井順政さんと蓮尾理之さんのコンビで、壮大なオーケストレーションから電子音を駆使した近未来的な曲まで幅広く収録。初回限定盤はCD3枚組で、本編未使用曲も収録されたファン必携の内容となっています。予約受付中ですので音楽ファンはチェックしてみてください。
  • 書籍・雑誌 – 現在、公式設定資料集やコミカライズ情報は未発表ですが、アニメ誌上での特集記事が充実しています。『ニュータイプ』や『アニメディア』2025年7月号では『GQuuuuuuX』の巻頭特集が組まれ、榎戸洋司さん×鶴巻和哉監督インタビューや第1クール総括レビューが掲載されています。また『ガンダムエース』誌上では、本作のスピンオフ小説の連載が検討中との噂も。過去のガンダム外伝小説を手掛けたプロの作家陣が参加する可能性があるとのことで、今後公式発表に期待です。
  • 関連作品(映像) – もし『GQuuuuuuX』からガンダムに興味を持った方は、ぜひ原点である『機動戦士ガンダム(ファースト)』のTVシリーズや劇場版三部作を鑑賞してみてください。実は公式YouTubeチャンネル「ガンダムチャンネル」で、『GQuuuuuuX』放送に合わせ初代ガンダムの限定無料配信企画も行われました。「ジークアクス面白いけど元ネタ知らない…」という方には、元の一年戦争の流れを知ることで本作の背景や小ネタがより楽しめるはずです。また、劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』も本作と間接的に繋がるキーワード(例えば挿入歌の件や、シャアとララァの関係性など)がありますので、時間があれば是非。さらに富野由悠季監督の小説『密会 アムロとララァ』はカバスの館の設定の出典であり、ララァとシャアの前日譚が描かれています。こちらは現在電子書籍で入手可能ですので、第9話でララァに興味を持った方におすすめです。
  • フィギュア&その他グッズ – ガンプラ以外にもコレクター向けの完成品フィギュアが企画進行中です。バンダイのROBOT魂シリーズから「ジークアクス(マチュ機)」が可動フィギュアで発売予定。またG.E.M.シリーズからマチュとララァのスケールフィギュア化もアナウンスされています(彩色原型がイベント展示済み)。このほかキャラクター原案の竹さん描き下ろしイラストを使用したクリアファイル、Tシャツ、アクリルスタンド、ポストカードブックなど定番グッズも各種リリース中です。ガンダム公式ショップ「GUNDAM BASE」やアニメイト等で入手可能です。

このように、『GQuuuuuuX』の世界をより楽しめるアイテムが盛りだくさんです。アニメ本編と合わせてぜひチェックしてみてください。特にガンプラやサントラは人気商品のため、売り切れ前の早めの購入をおすすめします。

まとめ

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』第9話「シャロンの薔薇」は、シリーズファンにとって忘れられない回となりました。因縁がさらに深まり、登場人物それぞれの決意(想い)が交錯するドラマは圧巻で、興奮と考察が止まらない濃密な30分でした。ニュータイプ伝説の継承と革新、自由を求める若者の疾走、そしてパラレルワールドを取り入れた挑戦的な脚本…。賛否の声も含め、これほど話題になるのは作品に力がある証拠でしょう。

肝心の評価ですが、個人的には第9話は星5つ中4.5(★★★★★☆)をあげたいと思います。映像演出や脚本のチャレンジ精神に感服しつつ、一部駆け足な点であと一歩の伸び代を感じたため4.5という評価です。しかしながら満点に限りなく近い出来であり、今期アニメの中でもトップクラスに楽しめました。特に往年のガンダムファンなら涙が出るようなシーンもありつつ、新規層にも刺さるエモーショナルな物語だったのではないでしょうか。

残りわずかな話数で物語がどこへ着地するのか、期待と不安が入り混じりますが、それもまた週一の視聴の醍醐味です。ぜひ皆さんも第10話以降をお見逃しなく! そして今回のレビュー・考察を読んで「もう一度第9話を見直してみようかな」「他の人の感想も知りたい」と思っていただけたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。この記事の内容が面白かった、役に立ったと思った方は、ぜひSNSでシェアしたりコメントで感想をお寄せください。あなたの感じた『GQuuuuuuX』の魅力や考察もぜひ教えてくださいね。それでは、「夢が交わる」ガンダムの新世界を引き続き一緒に追いかけていきましょう!次回の放送でまたお会いしましょう。ジーク・アクス!

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morishy

職業:外資系ITサービス企業での技術職 趣味:読書、アニメ/ドラマ/映画鑑賞、スポーツ観戦、ゲーム、プラモなど 自己紹介: IT企業で技術職で働いており、新しいものについて比較的興味を持ちやすい体質です。最近は読書やアニメ、ドラマを中心とした動画鑑賞にどっぷりはまっており、作品の良いところを中心に紹介したいと考えて立ち上げました。 好き嫌いがない性格なので、結構幅広く作品を鑑賞しているので、皆さんの今後の読書や動画鑑賞に活かしてもらえるような情報提供ができれば幸いです。

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