『VIVANT』第1話は、2023年7月16日にTBS系「日曜劇場」で初回108分の拡大版として放送された、第1シーズン全10話の出発点です。丸菱商事の社員・乃木憂助が「巨額の誤送金」という企業トラブルを追って中央アジアの架空国家・バルカ共和国へ向かい、やがて砂漠、爆発事件、公安、現地警察を巻き込む大冒険へ踏み込んでいきます。
本作は既存の小説や漫画を映像化した作品ではなく、福澤克雄さんが「原作・演出」として企画したオリジナルドラマです。音楽は千住明さんが担当し、斎木達彦さん、兼松衆さんがAdditional BGMを担当。第1話ではモンゴルでの大規模ロケと実景・動物を生かした撮影が、ストーリーと同じくらい重要な役割を担っています。
この記事の前半では、まだ第1話を見ていない人でも読めるよう、キャスト、脚本・演出、ロケ地、音楽、現在の配信状況をネタバレなしで整理します。後半は明確な警告を入れたうえで、第1話の結末、伏線、乃木の違和感、「VIVANT」という言葉の置き方まで考察します。
まず結論|第1話の見どころ3点
- 『VIVANT』第1話の最大の魅力は、「会社員が誤送金を処理する企業ドラマ」として始まった物語が、ほとんど別ジャンルに見えるほど大胆に冒険・逃亡・諜報サスペンスへ転換していくことです。
- 視聴者は乃木について十分な情報を持たないまま、彼と一緒に未知の土地へ放り込まれる構造です。
- 特に注目したいのは、乃木憂助の「頼りなさ」と、その中に時折見える説明しにくい違和感、阿部寛さん演じる野崎守が登場して以降の物語の加速、そしてモンゴルの実景を使った圧倒的なスケール感です。
108分という初回拡大版ですが、単に長い導入回ではありません。「このドラマは何の物語なのか」という視聴者の予想そのものを何度も更新する、映画のプロローグに近い第1話です。
第1話の基本情報
| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 作品名 | VIVANT |
| 公式表記 | 第1話 |
| エピソード表記 | 日本から世界へ翔る大冒険が始まる! |
| 初回放送日 | 2023年7月16日 |
| 放送局 | TBS系 |
| 放送枠 | 日曜劇場 |
| 放送開始 | 日曜21:00 |
| 初回放送 | 108分拡大 |
| 第1シーズン話数 | 全10話 |
| 主演 | 堺雅人さん |
| 原作 | 福澤克雄さん |
| 脚本 | 八津弘幸さん、李正美さん |
| 演出 | 福澤克雄さん、宮崎陽平さん、加藤亜季子さん |
| プロデューサー | 飯田和孝さん、大形美佑葵さん、橋爪佳織さん |
| 音楽 | 千住明さん |
| Additional BGM | 斎木達彦さん、兼松衆さん |
| 主題歌 | ー |
| 製作著作 | TBS |
第1話のあらすじ
丸菱商事で働く乃木憂助は、海外事業に関わる巨額の誤送金問題に直面します。資金を回収するため向かったのは、中央アジアにあるバルカ共和国。ところが送金先の企業を訪ねても、金はすでに別の場所へ動いた後でした。
乃木は現地で手掛かりを追いますが、都会から離れるにつれて事態は企業間取引のトラブルでは済まなくなっていきます。
砂漠での思わぬ出来事、現地の少女ジャミーンと父アディエルとの出会い、謎の人物への接近。そして乃木の前には、公安の野崎守、医師の柚木薫、野崎の協力者ドラム、執拗に追跡する警察官チンギスが現れます。
誤送金から始まった問題は、乃木自身も全体像を理解できない巨大な事件へと姿を変えていきます。
第1話はどんな回?ネタバレなしの見どころ
商社ドラマから冒険映画へ
第1話は、丸菱商事で発生した巨額の誤送金という、比較的現実的な企業トラブルから始まります。
ところが乃木がバルカ共和国へ渡ると、街、市場、砂漠、ラクダ、現地警察、爆発事件と、画面を構成する要素が一気に変化します。企業内の責任問題を追うドラマだと思って見始めた視聴者が、その認識を修正し続けること自体が第1話の面白さです。
福澤克雄さんは、企画段階から日本では表現できない「砂漠」「ラクダ」などの非日常を映像に取り入れるためモンゴルロケを選び、通常の初回にありがちな丁寧な主人公説明より、先の分からない「冒険」を優先したと説明しています。つまり、第1話の説明不足は単なる情報不足ではなく、かなり意識的な構成と見ることができます。
乃木憂助に漂う違和感
乃木憂助は、少なくとも表面的には丸菱商事で働く会社員です。大きな問題が発生すれば謝り、責任を感じ、取引先を訪ねて金を取り戻そうとします。
堺雅人さんは、そんな乃木の弱さや戸惑いをかなり前面に出して演じています。
しかし第1話を注意深く見ると、「本当にこの人は、視聴者が最初に理解した通りの人物なのか」と思わせる小さな違和感が繰り返されます。
人物設定を説明で明かさず、演技の微妙な変化から疑問を生ませる設計が、第1話の考察ポイントです。
野崎守の登場で物語が加速
阿部寛さん演じる野崎守は、乃木とは対照的です。
乃木が状況に翻弄される人物として見えるのに対し、野崎には登場した段階から、危機の中でも周囲を観察して判断する強さがあります。
視聴者にとっても、何が起きているか分からない状況で野崎の存在は一種の足場になります。一方で、彼が何を調べているのか、なぜ乃木と接点を持つのかはすぐには説明されません。
「頼れそうだが、すべてを信用していいかは分からない」という立ち位置が、このドラマの「敵か味方か、味方か敵か」というテーマそのものにつながっています。
キャスト・登場人物
| キャラクター | 俳優 | 第1話の注目点 |
|---|---|---|
| 乃木憂助 | 堺雅人さん | 丸菱商事の社員。誤送金の回収でバルカへ |
| 野崎守 | 阿部寛さん | 公安の刑事。現地で乃木と接点を持つ |
| 柚木薫 | 二階堂ふみさん | バルカで医療に携わる医師 |
| ドラム | 富栄ドラムさん | 野崎を支える現地の協力者 |
| ドラムの声 | 林原めぐみさん | ドラムが使う音声を担当 |
| アリ・カーン | 山中崇さん | 誤送金先と関わるGFL社側の人物 |
| チンギス | Barslkhagva Batboldさん | 乃木を追うバルカ警察 |
| ジャミーン | Nandin-Erdene Khongorzulさん | 砂漠で乃木と接点を持つ少女 |
| アディエル | Tsaschikher Khatanzorigさん | ジャミーンの父 |
| サム | Martin Starrさん | 乃木が頼るアメリカ側の友人 |
乃木憂助|堺雅人さん
乃木の第1話における面白さは、「英雄らしくない主人公」であることです。
大きな商社に勤務していても、圧倒的な権力や腕力を持っているようには見えません。砂漠へ放り出されれば疲弊し、予測不能な事態に戸惑います。
一方で、物語のところどころに「この人物についてまだ重要な説明を受けていない」と感じさせる瞬間があります。
この普通さと違和感の同居が、堺雅人さんの演技を見るうえで最重要ポイントです。
野崎守|阿部寛さん
野崎は、混乱し続ける第1話に一本の太い軸を入れる人物です。
行動力だけでなく、危機の中で相手を観察し、情報を集める姿勢が強い。乃木が視聴者と一緒に未知の世界へ巻き込まれていく人物なら、野崎はその世界を一歩先から見ている人物として配置されています。
阿部寛さんが真剣に演じることで生まれる独特のユーモアも、物語に不可欠だったと感じます。緊張の連続になりがちな第1話に、野崎とドラムのやり取りが呼吸を作っている点にも注目です。
ドラム|富栄ドラムさん/声・林原めぐみさん
ドラムは、作品の重い世界観を壊すことなく、親しみやすさを加える非常に特徴的なキャラクターです。
身体を使ったアクションと表情でコミュニケーションし、音声部分を林原めぐみさんが担当するという二重構造そのものがキャラクター性になっています。
感想・評価
説明不足をミステリーに変えた
『VIVANT』第1話は、情報量が多い一方で、主人公について決定的な情報をほとんど与えません。
通常なら、初回は主人公の仕事、家族、性格、人間関係を整理して「この人の物語ですよ」と理解させてから事件へ進みます。
ところが『VIVANT』は逆です。
乃木がどんな人間なのかを理解する前に事件を動かし、異国へ連れ出し、危険へ追い込みます。
視聴者は「主人公を理解してから物語を見る」のではなく、「物語を追いながら主人公を疑う」ことになります。
福澤克雄さんが「初回の主人公説明を丁寧にしすぎず、冒険を楽しめるドラマ」を目指したと語っていることを踏まえると、この構造はかなり意図的です。
映像スケールが説得力を生む
第1話の強さは、ストーリー上「外国へ行った」と説明するだけではなく、本当に日本とは異なる景色の中へ俳優を置いたことです。
都市部から砂漠まで大きく環境が変化し、人間だけでなくラクダやヒツジ、ヤギまで画面に入り込む。
これによって、乃木が自分の常識では処理できない世界へ入り込んだことが、セリフではなく視覚で伝わります。
CGで完全に統制されたアクションとは違い、動物や自然環境の予測不能さが画面に残っている点も、『VIVANT』第1話の身体的な迫力を高めています。
長さと情報量は好みが分かれる
108分という放送枠で、会社、誤送金、バルカ、CIAとのつながり、砂漠、現地警察、公安、医療関係者など、多数の要素を一気に提示します。
人物名や組織名を初見ですべて覚えようとすると、かなり情報密度の高い作品です。
ただし、第1話ですべてを理解する必要はありません。
むしろ「よく分からないが先を見たい」という状態を意図して作っているため、最初は乃木、野崎、薫、ドラム、チンギスと、「VIVANT」という言葉だけ押さえておけば十分です。
配信情報|第1話はどこで見られる?
2026年8月31日時点では、第1シーズンを複数の公式配信先で確認できます。
| サービス | 配信状況 | 対象 | 配信期限・注意点 | 確認日 |
|---|---|---|---|---|
| TVer | 第一話の配信ページを確認 | 第1話 | 「配信終了まで1週間以上」と表示。正確な終了日時は要再確認 | 2026年8月31日 |
| U-NEXT | 見放題 | 第1シーズン全10話 | 終了日時は確認できませんでした | 2026年8月31日 |
| Netflix | 配信ページあり | 全10話 | 契約プラン等は公式で要確認 | 2026年8月31日 |
| Lemino | 配信ページあり | 第1シーズン | 契約条件・終了日時は公式で要確認 | 2026年8月31日 |
ここからネタバレあり|詳しいあらすじ
ここからは『VIVANT』第1話の結末、重要人物の登場、爆発事件など重大な展開に触れます。まだ第1話を視聴していない方は、視聴後に読むことをおすすめします。
誤送金からバルカへ
丸菱商事の乃木憂助は、バルカ共和国の取引先へ誤って巨額の資金が送られた問題の回収を任されます。
現地でGFL社のアリ・カーンと交渉しますが、資金はすでに複数の取引先へ動かされており、簡単には取り戻せません。
乃木はアメリカにいる友人サムの力も借りながら資金の流れを追跡し、手掛かりとなる人物へ向かいます。しかし移動途中で砂漠に取り残され、命の危険にさらされます。
砂漠・爆発・逃走劇
乃木を救ったのは、少女ジャミーンと父アディエルでした。
その後、乃木は資金の行方に関係するとみられるザイールへ接近します。ところがザイールは乃木を見ると、「VIVANT」を思わせる言葉を残し、自爆。乃木は大規模な爆発事件に巻き込まれます。
事件後、乃木は現地警察のチンギスから爆破犯と疑われる立場になります。
ここで本格的に乃木を助けるのが公安の野崎守です。医師・柚木薫や野崎の協力者ドラムも巻き込まれ、バルカ警察の追跡をかわす大逃走へ発展します。
日本大使館到着とラスト
逃走中には大量の動物が入り乱れる場面もあり、乃木たちは危機をくぐり抜けながら日本大使館へ向かいます。第2話公式あらすじでも、乃木と薫が野崎の助けで警察の追跡を逃れ、日本大使館へたどり着いた状態から物語が続くことが確認できます。
そして第1話の終盤では、二宮和也さんが事前に役柄を大きく告知されない形で登場。このサプライズは放送直後から大きく報じられました。
第1話の考察・伏線
誤送金は乃木を運ぶ装置
第1話だけを見ると、誤送金が物語の中心的な謎に思えます。
しかし構造上、より重要なのは、誤送金によって乃木が日本を離れざるを得なくなったことです。
会社の会議室にいる限り、乃木は「責任を追及される会社員」です。
バルカへ行くと「交渉する商社マン」になり、砂漠では「生き残らなければならない人間」になり、爆発後は「警察から追われる容疑者」に変わります。
つまり、場所が変わるたびに乃木の社会的な肩書きが剥がれていく。
第1話が本当に問い始めているのは、「金は誰が送ったのか」だけでなく、「会社員・乃木憂助とはそもそも誰なのか」です。
「VIVANT」という言葉の謎
普通のドラマなら、タイトルは視聴前から作品の意味をある程度説明します。
『VIVANT』では逆です。
タイトルを知っているのに、その意味が分からない。
そして劇中人物から初めてその音が発せられた瞬間、作品タイトルそのものが事件の証拠品のように変化します。
第1話で意味を解決しないことも重要です。
ザイールはなぜ乃木を見てその言葉を発したのか。
人なのか、組織なのか、肩書きなのか。
視聴者は第2話を見る理由を、単なる「次の事件」ではなく、「自分が毎週見ている作品タイトルの意味を知りたい」というレベルで与えられます。
第2話のTBS公式あらすじが、野崎がザイールの残した「ヴィヴァン」という言葉に引っかかり、その謎が動き出すことを明示しているのも、この設計を裏付けています。
乃木の“もう一人の自分”
第1話で見逃したくないのが、乃木があたかも自分自身と会話しているように見える演出です。
ここで重要なのは、その正体を第1話の時点で決めつけないことです。
心理的な内面の映像化なのか。
別人格なのか。
自分を奮い立たせるための思考なのか。
あるいは、まだ説明されていない別の事情なのか。
第1話では複数の解釈を残しています。
だからこそ、乃木の「弱そうな会社員」という表面だけでは人物像を確定できなくなります。
「VIVANT」という外側の謎と、「乃木とは誰なのか」という内側の謎を同時に立ち上げているのが、第1話の巧みなところです。
二宮和也さんの登場が残す謎
第1話終盤の二宮和也さんの登場は、単に有名俳優を追加した場面ではありません。
放送前から役柄や物語を徹底的に伏せていた作品だからこそ、「この俳優が出る」という情報自体が物語上の新情報になります。放送直後にはサプライズ出演として複数の媒体が報じました。
通常、キャスト発表はドラマを見る前の宣伝材料です。
『VIVANT』ではその一部を本編内へ持ち込み、「誰が出演しているのか」さえネタバレに近いものとして扱いました。
これは第1話の「視聴者が持っている事前情報を信用させない」という方針と非常に相性の良い終わり方です。
制作・ロケ地・音楽
原作・演出|福澤克雄さん
『VIVANT』には、映像化以前に存在した原作小説や原作漫画はありません。
福澤克雄さん自身がラジオで聞いた話をヒントに企画を発想し、「モデルにした映画やドラマ」をなぞるのではなく、新しい作品を作ることを目指したと説明されています。
したがって、放送後に発売された『VIVANT』のノベライズは「ドラマの原作」ではありません。ドラマをもとに書籍化した商品として区別する必要があります。
脚本・制作チーム
TBS公式では、第1シーズンの脚本陣として八津弘幸さん、李正美さん、宮本勇人さん、山本奈奈さんを掲載しています。第1話の番組データでは八津弘幸さんと李正美さんが脚本として掲載されています。
福澤克雄さんの制作方法については、各シーンを脚本チームと会議しながら組み立て、八津弘幸さんが最終的なチェックを担当する体制だったことも明かされています。単独の脚本家が完成原稿を書き上げる方式とは異なる、チーム型の開発だった点が重要です。
第1話が短時間でジャンルを何度も横断するのは、この脚本設計と無関係ではないでしょう。会社内のトラブル、海外交渉、砂漠でのサバイバル、爆発、逃走を「一つずつ説明してから次へ進む」のではなく、乃木を前へ前へ押し出すことで視聴者を物語に巻き込んでいます。
モンゴルと国内ロケ地
第1話のロケ地は、単に景色を豪華に見せるためではなく、「日本にいた主人公が未知の世界へ放り込まれた」という感覚を成立させる装置になっています。
バルカ共和国の風景を作ったモンゴルロケ
福澤克雄さんによれば、モンゴルでの撮影は2カ月以上に及びました。砂漠では昼夜の寒暖差が大きく、撮影場所の探索、安全確保にも多くの時間を費やしたと説明しています。モンゴル人俳優についても3度のオーディションを行ったとされています。
第1話で大きな印象を残すヒツジやヤギの大群の場面について、福澤克雄さんはCGに頼れない撮影だったと振り返っています。動物の動きを完全に制御できない環境で撮影した「物理的な不確実性」が、そのまま逃走場面の緊張感につながっています。
番組公式Xの撮影裏話として紹介された記録では、第1話冒頭で乃木がさまよう砂漠は南ゴビのホンゴル砂丘とされています。また、TBS協力の公式ロケ地ツアーでは、バルカの首都クーダンの広場としてスフバートル広場、バルカ国際銀行としてモンゴル国立ドラマ劇場が撮影場所として紹介されています。
日本国内では西新宿・緑山スタジオ・筑西市を確認
TBSの第1話「エキストラ写真館」では、撮影場所として東京都西新宿、緑山スタジオ、茨城県筑西市が明記されています。
ロケ地を訪れる際も、ドラマで使用された場所だから自由に撮影・立ち入りできるとは限りません。商業施設、劇場、ホテルなどは現在の営業ルールを優先し、私有地や立入禁止区域へ入らないことが前提です。
千住明の劇伴とサントラ
音楽の中心は千住明さんの劇伴
2023年版『VIVANT』について、TBS公式スタッフ情報やサウンドトラック情報から「主題歌」として発表された歌唱曲はありません。
一方、音楽担当は千住明さんと明記されており、斎木達彦さん、兼松衆さんがAdditional BGMを担当しています。
同じ主題を変奏して物語の感情をつなぐ
公式サウンドトラックには、千住明さんによる「VIVANT <Main theme>」に加え、「VIVANT <Sadness>」「VIVANT <Aggressive>」「VIVANT <Piano solo>」「VIVANT <Energico>」「VIVANT <Beginnings>」「VIVANT <Elegy>」「VIVANT <Adagio>」などが収録されています。
これは、作品を象徴する一つの音楽的アイデアを、場面の感情に応じて別の形へ変える設計が取られていることを示しています。
視聴者は意識的に曲名を知らなくても、「同じ世界の出来事を見ている」という連続感を音楽から受け取りやすくなります。
さらに斎木達彦さんの収録曲には、「Marubishi Corporation」「Wire Transfer」「Desert Chase」「Chinggis」など、第1話の企業、送金、砂漠、チンギスと密接に結びついた名称があります。
オリジナル・サウンドトラック
『TBS系 日曜劇場「VIVANT」ORIGINAL SOUNDTRACK』は2023年9月6日発売。2CD、税込3,300円で、音楽は千住明さん、Additional BGMは斎木達彦さん、兼松衆さんです。
視聴率・配信実績・視聴者反応
第1話は2023年7月16日に108分で放送され、ビデオリサーチ調べ・関東地区の番組平均リアルタイム視聴率は世帯11.5%、個人7.4%でした。ここでいう数字はテレビのリアルタイム視聴率であり、録画再生やTVerなどのインターネット配信を含む数字ではありません。
また、第1話の無料見逃し配信は当時、TBSドラマの初回として歴代最高の実績を記録し、約400万回規模の再生が報告されました。U-NEXTでも第1話が当時の歴代初週視聴者数1位になったとTBSが発表しています。
公式TBSは、その後第1話から3週連続で「#VIVANT」がXの世界トレンド1位になったことも発表しました。テレビのリアルタイム視聴率だけでは捉えにくい、配信やSNSを含む広がりが早い段階から起きていた作品です。
当時の反応で特に確認しやすいのは、大規模なモンゴルロケへの驚き、物語の正体が分からないことへの考察、二宮和也さんのサプライズ出演などです。
第2話と2026年の『VIVANT』
第1シーズンの第2話は2023年7月23日に放送されました。
TBS公式あらすじでは、日本大使館に到達した乃木たちが誤送金された資金の奪還へ動く一方、野崎がザイールの残した「ヴィヴァン」という言葉を調べ始めることが示されています。
そして『VIVANT』は第1シーズンだけで完結したシリーズではありません。
2026年7月26日から、TBSが公式に「第2シーズン」と表記する続編が2クール連続で放送されています。物語は第1シーズン最終話の直後からつながっています。2026年8月31日の調査時点では、第17話が2026年9月6日放送予定と公式サイトで案内されています。
第2シーズンをこれから見る場合は、第1シーズン全10話を先に見たほうが人物関係と過去の出来事を理解しやすい構成です。TBS自身も、第2シーズンが前作ラストシーンから直結すると説明しています。
関連商品・公式書籍
Blu-ray・DVD
『VIVANT』第1シーズンには、映像を見返したい人向けのBlu-ray/DVDだけでなく、脚本や制作背景を深掘りできる公式商品があります。
Blu-ray BOXとDVD-BOXは2023年12月27日に発売され、本編は全話ディレクターズカット版。放送版に対して全話合計40分以上の未公開映像が追加され、4時間を超える特典映像や60ページのプロダクションノートも収録されています。TBSショッピング掲載価格はBlu-ray BOXが37,730円、DVD-BOXが30,800円です。
関連書籍
2026年には、第1シーズン全10話を収録した536ページ予定のシナリオブックが祥伝社から発売され、価格は2,860円。さらに講談社から『VIVANT』第1シーズン公式ガイドブックが2026年8月20日に発売され、価格は2,530円です。
ノベライズの新装版『日曜劇場『VIVANT』Ⅰ・Ⅱ』も2026年7月8日に各1,100円で発売されています。ただし、これはドラマ以前に存在した「原作小説」ではなく、ドラマをもとにしたノベライズです。
音楽を深く味わいたい場合は、2023年9月6日発売の2CD『TBS系 日曜劇場「VIVANT」ORIGINAL SOUNDTRACK』があります。
よくある質問
第1話はいつ放送されましたか?
第1話は2023年7月16日にTBS系「日曜劇場」で放送されました。通常の日曜21時枠ですが、初回は108分の拡大版でした。
第1シーズンは全何話ですか?
第1シーズンは全10話です。2023年7月16日に第1話が始まり、2023年9月17日の第10話まで放送されました。NetflixやU-NEXTでも全10話として掲載されています。
原作小説や漫画はありますか?
映像化の元になった小説・漫画はありません。公式クレジット上の「原作」は福澤克雄さんで、テレビドラマとして企画されたオリジナル作品です。放送後に発売されたノベライズは原作ではありません。
主題歌はありますか?
「主題歌」はありません。音楽は千住明さんが担当し、「VIVANT <Main theme>」を含むオリジナル・サウンドトラックが発売されています。
第1話の視聴率は?
第1話の番組平均リアルタイム視聴率は、ビデオリサーチ調べ・関東地区で世帯11.5%、個人7.4%です。TVerなどのインターネット配信はこのリアルタイム視聴率には含まれません。
まとめ|『VIVANT』第1話はどんな回だった?
『VIVANT』第1話は、丸菱商事の誤送金という現実的な入口から、モンゴルの砂漠を舞台とする大規模な冒険へ一気に視聴者を連れ出す初回です。
最大の魅力は、謎の答えを大量に明かすことではありません。乃木憂助は本当に見たままの人物なのか、野崎はなぜそこにいるのか、「VIVANT」とは何なのか――あえて答えを渡さず、人物、映像、音楽、キャスティングまで含めて疑問を積み上げていく点にあります。
福澤克雄さんが意図した「まず冒険を体験させる」作り方と、千住明さんの主題を変奏していく劇伴、モンゴルの実景が組み合わさり、「連続ドラマの第1話」というより巨大な物語の入口として成立しています。
あなたが第1話で最も「何かがおかしい」と感じたのは、乃木のどの場面だったでしょうか。
