大人気将棋マンガ『3月のライオン』第9巻を読み終えました!前巻まで重たい「いじめ」のエピソードがありましたが、それを乗り越えたひなたの姿に今回は思わずホッと一安心。そして物語は、新たなステージへと動き出します。読了後の率直な感想は、「心がぽかぽかに温まった!」でした。家族の絆や甘酸っぱい青春シーンが満載で、笑って泣ける展開に胸がギュッとなります☺️。本記事では、第9巻の見どころや深掘り考察をたっぷりお届けします。これから読む方も、既に読んだ方も楽しめる内容になっていますので、ぜひ最後までお付き合いください!
Contents
著者紹介:羽海野チカさんとは?
本作の著者は羽海野チカさん。代表作に青春群像劇の名作『ハチミツとクローバー』があり、その繊細で温かみのある作風で知られています。羽海野チカさんは、人間関係の機微や日常の何気ない瞬間を丁寧に描くことで定評があります。『3月のライオン』でも、将棋を通じて描かれる孤独や葛藤、そして家族や仲間との絆がリアルで胸に迫ります。社会問題や心理描写を優しいタッチの絵柄に載せて読者に届けるのが得意で、第9巻でもその持ち味が存分に発揮されています。日常シーンに散りばめられたユーモアや可愛らしい猫たちの描写も羽海野さんならではで、重いテーマの合間にホッとできる演出が魅力ですね。
登場人物紹介(主要キャラクター)
- 桐山零(きりやま れい):本作の主人公のプロ棋士の高校生。かつて孤独を抱えていましたが、川本家との出会いで少しずつ心を開いてきました。第9巻では、中学生のひなたの受験勉強を見てあげるなど優しいお兄さん的な活躍を見せます。また物語の裏で順位戦で昇級を果たし、ついにB級2組にステップアップ!義父・幸田と再会した際の穏やかな表情からも、零の内面的な成長がうかがえます。
- 川本ひなた(かわもと ひなた):川本三姉妹の次女で、中学3年生。愛称は「ひな」。前巻で自身が被害に遭ったいじめ問題に立ち向かび、今巻では高校受験に挑みます。知らない環境に飛び込むことへ不安を感じていましたが、零や家族の支えもあって前向きに挑戦する決意をします。幼い頃から憧れていた野球少年への淡い初恋にも一区切りつき、心機一転のために髪をバッサリとカット!頑張り屋で健気な彼女の姿に、読者も思わずエールを送りたくなるはずです。
- 川本あかり(かわもと あかり):川本家の長女で、ひなたとモモの姉。母を亡くしてから家事や家業を切り盛りし、妹たちを守る頼れる存在です。第9巻では、零とひなたのために夜食の「甘やかしうどん」を振る舞うなど、お母さんのような優しさを発揮します。また零の担任・林田高志と初対面し、不意に汗だくボサボサ頭で現れてしまったことで林田先生が赤面…!?あかり本人は気付いていませんが、ちょっとした恋の予感を感じさせる微笑ましいシーンも見どころです。
- 川本モモ(かわもと モモ):川本家の末っ子の幼女。天真爛漫で無邪気なムードメーカー。第9巻でも、ひなたの髪型が変わった際に「ひなちゃん!これ!」とこけし人形を持ってくるなど子供ならではの天然っぷりを発揮して場を和ませます。モモの存在に読者も何度も癒やされることでしょう。
- 川本相米二(かわもと そめじ):三姉妹のおじいちゃんで和菓子店「三日月堂」の店主。寡黙ながら孫娘たちを温かく見守る優しい祖父です。孫のひなたが私立高校を志望することに経済的負担も含め悩みますが、彼女の真剣な思いを尊重し支える決意を見せます。第9巻では、イベントで張り切り過ぎて腰を痛めてしまう場面もありますが、「この子なら大丈夫」とひなたを信じる心強い言葉に思わず感動!
- 林田高志(はやしだ たかし):零の高校の担任教師で将棋部の顧問。明るく面倒見が良い青年教師です。夏休みに零や将棋科学部の生徒たちと一緒に、ひなたを学校に招待するユニークな発案(流しそうめん大会!)で、ひなたの進路選びを後押しします。ひなたの姉・あかりと出会った途端、一目惚れしたように赤面してしまう純情ぶりが可愛らしいキャラクターです。
- 宗谷冬司(そうや とうじ):名人のタイトルを持つ現役最強棋士。静かでミステリアスな雰囲気を纏う青年で、「将棋の神様」「生きる伝説」と称される天才です。第9巻ではタイトル戦で土橋九段と対局します。クールで表情をあまり表に出しませんが、対局中に見せたある気遣いの行動から、人知れず優しい一面を持つことが描かれています。
- 土橋健司(どばし けんじ):宗谷名人に挑む九段の棋士。宗谷とは小学生の頃からしのぎを削ってきたライバル関係ですが、公式戦ではなかなか勝てずにいる努力家です。地味で実直な人柄ゆえ「将棋ロボ」と揶揄されることもありますが、その影で血の滲むような猛勉強を重ねてきました。実家で一緒に暮らす両親に支えられており、名人戦では家族の応援を背負って全力を尽くします。勝負の行方と彼の心境の変化は必見です。
あらすじ
受験生ひなた、新たな挑戦と旅立ち
夏の終わり、川本家は前巻での夏祭り出店を大成功に収め、ひと段落。しかし、中学三年生のひなたには次なる試練「高校受験」が迫っていました。いじめ問題で心身共に疲れていたひなたは進路を決めかねており、「知らない人ばかりの環境に飛び込むのが少し怖い…」と不安を抱えています。
そこで見かねた零は、自身が通う駒橋高校の楽しさを知ってもらおうと一肌脱ぎます!林田先生や将棋部の仲間たちの協力で、夏休みの学校に手作り流しそうめん大会を開催し、川本三姉妹を招待したのです。校庭でみんなと竹を組んで流しそうめんをすするというユニークな体験に、ひなたは大喜び。温かい部活仲間や先生との触れ合いに触れて、「こんな楽しそうな高校があるんだ…私、ここ受けてみようかな」と瞳を輝かせます。こうしてひなたは零のいる私立・駒橋高校を目指すことを決めたのでした。
年が明けて受験シーズン本番。零は「週に何回か夕飯後に勉強を見るよ」と宣言し、川本家でひなたの勉強をサポートすることになります。あかりは妹と零のために、深夜の勉強のお供「甘やかしうどん」を用意!お揚げと天ぷらが両方のった贅沢うどんに「はい、甘やかされたい人~?」と登場するあかりに、ひなたも零も「はーい!」と大はしゃぎ。実はこのうどん、あかり自身が受験生だった頃に亡きお母さんが作ってくれた思い出のメニューとのこと。家族の愛情たっぷりの夜食に、ひなたは元気をチャージします。時には息抜きに川本家みんなで他愛ないテレビ番組を見てゲラゲラ笑ったり、またある日は零が緊張するひなたのために合格祈願のお守りをプレゼントしたりと、暖かな日々が流れていきました。
いよいよ迎えた受験当日、早朝から緊張気味のひなたを見かねて、零がお迎えに登場!一緒に試験会場へ向かいます。途中、雪道で滑って転んでしまうハプニングがありヒヤリとしましたが、零が手を差し伸べ「大丈夫?」と優しく支え、二人で無事会場に到着。試験中も外で祈る零の姿が印象的に描かれました。そして後日…ひなたの努力は実を結び、無事第一志望の高校に合格します!✨川本家にはおじいちゃん、美咲おばさん(亡きお母さんの妹)、そして零も集まり、盛大な合格祝いパーティーが開かれました。からあげにナスのグラタン、マカロニサラダなど、ひなたの大好物がテーブルにずらりと並びます。大好きな家族と友人に囲まれ、「おめでとう!」と祝福されるひなたの笑顔は眩しいほどで、読んでいるこちらまで幸せな気持ちになれます。
とはいえ、この合格劇の陰ではこんなエピソードも。実は試験の2日前、ひなたが高熱を出して寝込んでしまうアクシデントがありました。あかりはどうしても外せない用事で不在…そこで零が代わりに献身的に看病を買って出たのです。夜通し氷枕を替えたりお粥を作ったりと奮闘する零に、ひなたは朦朧としながら「零くん…ありがとう」と涙。後日その話を聞いた美咲おばさんが「高校生の男の子を女の子だけの家に出入りさせて大丈夫なの!?」と心配すると、あかりはニコッと微笑み「零くんなら大丈夫です」と即答。おじいちゃんに至っては「坊主だからな。何も起こりゃしねえよ」と笑い飛ばします。家族ぐるみで零への厚い信頼があることが伝わる微笑ましいシーンでした(逆に美咲おばさんは「零くん…男の子としてどうなの?」と同情しちゃう始末🤣)。
こうして晴れて春からひなたは零と同じ高校生に!期待と不安の高校生活が始まります。しかしその前に、ひなたにはひとつ切ない別れが訪れました。小学生の頃から密かに想いを寄せていた野球部の高橋くんが、プロへの夢を追いかけるため四国の高校へ進学することになったのです。長年の片思いの相手とのお別れに、ひなたの小さな初恋は静かに幕を閉じました。桜の季節、淡くてほろ苦い失恋を経験したひなた。「…お姉ちゃん。私…髪、切ろうかな」とぽつり。大好きだった人への想いを断ち切り新たな出発をするため、女の子が決意を胸に髪を切る――青春の定番とも言えるワンシーンです。これには姉のあかりも「もう…可愛すぎる!私の妹がこんなに健気で…!」と感極まって大興奮。
早速美容院でロングヘアをバッサリとカットしたひなたでしたが…帰宅した彼女はどこか浮かない表情。そう、どうやら髪型に失敗してしまったようなのです😱💦!長かった髪は肩までのボブスタイルに大変身したものの、ひな的には「理想と違う…」仕上がりでショック状態…。そこへおじいちゃんが一言「ひなか?座敷童子(ざしきわらし)かと思った!」とポツリ。さらにモモがこけし人形を持ってきて「ひなちゃん!これ!」と無邪気に追い打ちをかけ、あかりまで半ば面白がって缶入りドロップスを差し出し「お願いひな、ちょっとこれ持ってみて!」と大爆笑😂(※家族総出でのまさかの『火垂るの墓』ごっこ!?)。家族にイジられまくって、ひなたはもう涙目…!失恋に加えて髪型まで失敗しちゃったひなの姿に、こちらも思わずクスッと笑ってしまいます。とはいえ、「髪なんてすぐ伸びるよ!」と皆で慰め、落ち込むひなたを全力フォローする川本家なのでした。
家族がもたらすぬくもり、そして宿命の名人戦
春、新生活のスタートラインに立つ4月。高校の入学式当日、真新しい制服に身を包んだショートヘアのひなたは緊張気味。迎えに来た零はそんなひなたをまじまじと見つめて一言、「うん。いい…すっごくいいよ!」と満面の笑みで大絶賛します。突然の零の熱烈な褒め言葉に、ひなたもポカーン😳、あかりとモモも思わず固まるほど(笑)。零はどうやらひなたの新しい髪型がドストライクだった様子で、「似合ってる!」を連呼。あまりの押しっぷりに家族全員が呆れるほどでした。読者的には「零くん、それってもはや告白では…!?」とニヤニヤしてしまう場面ですが、当の零は純粋に家族として褒めているだけらしく、あかりは「零くんのひなへの好きは家族としての好きだから、恋にはなかなか発展しないのよね~」と分析。ひなた本人も零の様子を特に意識せず、「お兄ちゃんみたいなもの」と受け取っているようです。甘酸っぱいような焦れったいような、二人の距離感に思わず頬が緩みますね。こうして川本家と零はまるで本当の家族のような固い絆で結ばれ、穏やかな日常を紡いでいきます。
一方、第9巻の後半では物語の視点が零たちから将棋の世界へと移ります。注目の名人戦七番勝負が幕開けし、現・名人の宗谷冬司と挑戦者の土橋健司九段が盤上で激突しました。幼い頃から幾度となく対局を重ねてきた二人ですが、タイトル戦の舞台で相まみえるのはこれが初めて。かつてから天才肌の宗谷に勝ちきれない土橋は、この日のために寝食を忘れて研究を重ね「必勝」の一手を用意して臨みます。両親もテレビの前で息子を祈るように見守り、土橋本人も覚悟を決め挑みました。序盤から渾身の研究手を繰り出し宗谷を攻め立てる土橋。しかし勝負のさなか、土橋の手が突然止まります。まるで時計が壊れたかのように長考する土橋九段――いったい何が起こったのか?実は盤のそばを一匹の小さな虫が飛んでおり、それに気を取られてしまったようなのです。息を詰める会場…。すると宗谷名人がそっと扇子を動かし、その虫をふわりと追い払いました。対局相手の集中を乱さないようにとの気遣いを見せる宗谷の仕草に土橋も気づき、一瞬二人の間に柔らかな空気が流れます。静かな闘志を燃やす両者の間に生まれた小さな交流シーンは、読者の心にも不思議な暖かさを残しました。
その後も勝負は白熱しましたが、結果は宗谷名人の貫禄勝ち。惜しくも土橋九段は敗れてしまいます。テレビ中継を見ていた土橋の母は「こんなに頑張ったのに、これ以上どうしたら勝てるの…?」と涙ながらに嘆きました。誰より努力を積み重ねても、それでも天才の壁を超えられない悔しさ。支える家族にとっても、それは痛切な現実です。「負けた息子にどんな言葉を掛けてあげればいいの…?」と沈む母。しかし翌日、肩を落として帰ってくるかと思われた土橋九段は、両手に地元名産のお土産袋をたくさん抱えて帰宅しました。そして晴れやかな表情で「研究しまくったのに、名人戦の最中に“見たこともない扉”がいっぱい出てきちゃったんだよ」と笑うのです。それに気付いた宗谷も対局中思わずニヤッとしちゃってね…と、昨夜の対局ではクスリと二人が同時に笑みをこぼした瞬間があったことを両親に明かしました。宗谷名人とは今度一緒に研究会をやる約束もした、と清々しい顔で語る土橋。息子が見せる意外なほど晴れやかな笑顔に、両親はハッとさせられます。
直後、テレビでは昨夜の名人戦を振り返るニュース番組が流れ、解説者の藤本棋竜が土橋九段について語り始めます。「土橋には華がない、真面目すぎる。大棋士に必要な運もツキも持っておらん。だが逆を言えば、運やツキに頼らずここまでやって来た土橋九段の努力の凄まじさを見せつけられた全七局だった!」――そう熱く締めくくる藤本の言葉に、土橋の父と母はハッと胸を打たれました。そして「これからも息子を信じて見守っていこう」と決意を新たにするのです。将棋の神様に挑み続ける男と、それを支える家族。その姿に零や川本家の物語とも通じる“家族の愛と支え”というテーマが感じられ、第9巻はしみじみと余韻の残る結末となりました。
感想:笑って泣いて…心に染みた第9巻
第9巻を読み終えてまず感じたのは、「家族の温かさ」でした。ひなたの受験勉強をみんなで支える川本家のシーンは、本当に心がほっこりします。あかり特製の「甘やかしうどん」に「甘えたい人はいる~?」と声を掛ける場面では、私まで「はいはい!甘やかされたいです!」と挙手したくなりました😂。深夜に読んでいたこともあって、お腹まで鳴ってしまったのはここだけの話です…。勉強の合間にテレビを見て家族みんなで大笑いする描写もリアルで、「こういう何気ない時間が支えになるんだよなあ」と自分の学生時代を思い出したり。私も受験前、母がお夜食を作ってくれたなぁなんてしみじみ振り返ってしまいました。
ひなたの頑張りには、ただただ拍手です✨。いじめで傷つき塞ぎ込んでいた彼女が、また笑顔を取り戻し「行きたい高校を見つけて挑戦する!」と前向きになった姿に思わずウルウル…。特に、ひなたが志望校の学費についておじいちゃんに正直に相談する場面では胸が熱くなりました。子どもながらに家計を思いやるなんて、本当にしっかり者ですよね。それに対して「大丈夫だよ」と背中を押すおじいちゃんの男前発言!孫を信じる愛情と覚悟が伝わってきて、思わず涙腺が緩みました。ひなたが合格発表を見て晴れやかな笑顔を浮かべるコマでは、私も「よかったー!」と声に出してしまったほどです😭🎉。第9巻はひなたの努力が報われる物語であり、読者としても一緒に達成感を味わえて爽快でした。
また、ひなたの初恋エピソードも印象的でした。長年好きだった高橋くんを笑顔で送り出し、自分も新しい一歩を踏み出す――その健気さと強さに胸キュンです。髪を切って気持ちを切り替えようとする決意は、青春ドラマのワンシーンのようで「あぁ、ひなちゃん青春してるなあ!」と微笑ましく感じました。そして案の定のヘアスタイル失敗には思わず爆笑!家族総出での容赦ないイジりのくだりはコメディ要素全開で、暗かった部屋に一気に笑い声が広がった感じがしました😂。正直、あの座敷わらし&ドロップネタは反則級の面白さです(笑)。落ち込むひなたには悪いけれど、川本家の明るさと仲の良さが伝わってきて、こちらまで笑顔になりました。笑いあり涙あり、本当に感情が忙しい巻です。
零とひなたの関係も、ますます微笑ましいですね。零くん、完全に頼れるお兄ちゃんじゃないですか!風邪の看病に始まり、勉強も送り迎えも何でも付き添ってあげて…「おいおい公式彼氏か!?」と思うほどでした😆。ひなたの髪型を絶賛しまくるシーンでは「さすがに零くんデレデレしすぎ!」とツッコミを入れつつ、ニヤニヤが止まりませんでした。とはいえ当人達はあくまで家族のような関係で、恋愛には進展しなさそう…?このじれったい距離感もまた青春そのもので、見守る側としてはもどかしくもニコニコしちゃいます。二人ともピュアなので、読んでいて本当に癒やされました。
一方で将棋パートは、静かながら心震える展開でした。正直に言うと、零本人の対局がなかったので寂しいかな?と思いきや…とんでもない!土橋九段の奮闘にいつの間にか引き込まれていました。天才に挑み続ける姿と、それを支えるご両親の存在に、気づけばこちらも感情移入して応援していたんです。宗谷名人の超人的な強さは相変わらずですが、対局中に虫を逃がすシーンには驚きました。無表情な宗谷さんがそんな優しい動きを見せるなんて…粋ですよね。これには「カッコ良すぎか!」と鳥肌。さらに、対局中に互いにふっと笑ってしまったエピソードにはホロリとしました。無機質に思えた名人と挑戦者が、その瞬間だけは少年のように心を通わせたようで、「将棋っていいな」としみじみ。負けた土橋九段がスッキリした顔で帰宅し、お土産をどっさり抱えてたシーンでは思わず号泣してしまいました…。努力が実らない悔しさはもちろんあったでしょう。でも全てを出し切った清々しさと、宗谷という目標がいる喜びすら感じているようで、なんとも言えない感動に包まれました。この対局シーン、地味なんてとんでもない!将棋に詳しくなくても胸を打たれる名シーンだと思います。
全体を通して、第9巻は派手な事件こそ起きませんが登場人物たちの心情変化や成長が丁寧に描かれた名エピソードでした。川本家と零たち“疑似家族”の絆、そして土橋家の本当の家族愛。この2つの対比がテーマとしてしっかり描かれていて、「人は一人じゃないんだ」と勇気をもらえます。読み終えた後、心がじんわり温まって優しい気持ちになれる…そんな素敵な巻でした。
強いて気になった点を挙げるなら、零の将棋の対局シーンが無かったことでしょうか。前巻まで怒涛の新人戦やタイトル戦が続いていただけに、「零の活躍ももっと見たかった!」というファンもいるかもしれません。物語的には小休止的な位置づけの巻なので、人によっては展開が穏やかすぎると感じる可能性はあります。しかし、私はこの“嵐の後の静けさ”とも言えるエピソードを大いに楽しみました!登場人物が一息つき、次のステップへ進むための助走期間のようで、むしろ感慨深かったです。零も陰ながらしっかり昇級していますし、何より彼が川本家とともに笑顔で日々を過ごしている様子に癒やされました。また、土橋九段のエピソードが入ったことで物語世界に厚みが増し、零以外の棋士の人生にもスポットが当たったのは良かったです。将棋漫画として、こうした群像劇的な描写があるからこそ作品全体に深みが出るんですよね。結果的に、第9巻は「静だけど深い」、噛めば噛むほど味わい深い巻になっていたと思います。
考察・解説:第9巻のテーマと隠れたメッセージ
第9巻のキーワードはずばり「家族」でしょう。川本家と零のような血の繋がらない家族、そして土橋九段と両親のような本当の家族。この巻では、その両方の姿が対比的に描かれていたように思います。
まず川本家+零という疑似家族について。零にとって川本家は心の拠り所であり、彼を無条件に受け入れてくれる温かな居場所です。第9巻では、零がすっかり川本家の一員として溶け込んでいる様子が印象的でした。ひなたの勉強を見たり、一緒にご飯を食べたり、何気ない日常を共有する中で、零自身も家族の一員としての自覚が芽生えているように感じます。これは第1巻で誰にも心を開けず孤独だった零からすると、ものすごい進歩ですよね。実際、将棋会館で義父・幸田と再会した際に零が「お父さん」と穏やかに声をかけるシーンには驚かされました。以前の零なら考えられない変化です。川本家の愛情に触れて心が満たされ、過去の家族との確執すら乗り越えつつあるのかもしれません。川本家という新たな家族が零に与えた影響の大きさを感じ取れました。
一方、土橋九段とそのご両親。幼い頃から息子を見守り支えてきた両親にとって、名人戦で戦う土橋の姿は誇りであると同時に胸が張り裂ける思いだったでしょう。「どう声をかければいいの?」という母の嘆きは、愛するがゆえの切なさそのものです。しかし藤本棋竜の「運もツキもないが努力の人」という言葉に、親として報われた気がしました。結果は負けでも、息子の努力がちゃんと誰かに届いていた。それを知った時の両親の安堵と決意にはグッと来ました。家族は結果じゃなくプロセスを見てくれている──そんなメッセージを私は感じました。土橋九段が笑顔で帰宅したのも、両親の支えがあってこそでしょう。負けた後に宗谷名人と笑い合えたのも、長年切磋琢磨してきた「将棋仲間」としての絆があるから。お互いライバルでありながらリスペクトし合う二人の関係もまた、一種の兄弟のように思えて胸熱でした。
そして注目したいのがひなたの髪を切るシーンの意味です。日本の物語では、女の子が髪を切るのは心境の変化や決意を表す象徴的なシーンとしてよく登場します。ひなたの場合も、初恋の終わり=一つの青春の区切りを経て、新しい環境に踏み出す覚悟の表れでしょう。長い髪を切るのは勇気がいることですが、彼女は自らそれを望み実行しました。この成長は、いじめを乗り越えた経験が土台にあると思います。過酷な試練をくぐり抜けたからこそ、自分の意思で未来を選び取る強さが身についたのでしょう。髪型は失敗しちゃいましたが(笑)、それすら笑い飛ばせる川本家の明るさも含めて、ひなたの新しい門出を象徴するエピソードでした。あかりが「甘酸っぱい失恋をして青春してる」と妹の成長に目を細めるシーンには、家族としての愛情と寂しさが入り混じっていましたね。これからひなたはどんな高校生活を送るのか、とても楽しみです。
零とひなたの関係性についても少し考察してみます。第9巻では零→ひなへの好意がだだ漏れ(?)な描写がありましたが、当人たちは恋愛感情と認識していません。あかりが分析していたように、零にとってひなたは「家族」の延長線上にいる存在なのでしょう。零は幼い頃に実の家族を失い、その寂しさから心に蓋をして生きてきました。ひなたはそんな零にとって初めて心を救ってくれた人です。恩人であり大切な家族…まさに光そのもの。だから零はひなたを守りたいし喜ばせたい、でも「恋愛」ではなく「家族愛」という形で大事にしているのだと思います。一方ひなたも、零をお兄ちゃん的存在として信頼しきっている。読者としては「そのまま両想いになっちゃえ!」と期待してしまいますが、この二人はゆっくり時間をかけて関係を築いていくタイプなのでしょう。作者の羽海野チカさんは恋愛要素も丁寧に描く方なので、今後の二人の距離感がどう変化していくか長い目で見守りたいですね。いずれにせよ、二人が笑顔で一緒にいられる今の関係は尊いです…!ファンの間でも「このまま家族エンドでもいい」「いや将来的には結ばれてほしい」と議論があるポイントですが、第9巻時点では疑似兄妹の尊さを堪能するのが正解かもしれません😊。
将棋の名人戦パートについては、才能と努力というテーマが浮き彫りになりました。宗谷名人は天才肌、土橋九段は努力型。勝負の世界では才能が大きな壁として立ちはだかることが多いですが、本作は決して努力を軽んじて描いていないのが素晴らしいです。たとえ勝てなくても積み上げてきたものは確実に誰かに伝わっている。藤本棋竜の言葉や、宗谷名人が土橋をリスペクトするような描写からもそれが感じられました。また、宗谷名人のキャラクター性も興味深いですね。過去のエピソードから彼は耳が聞こえにくい設定がありますが、第9巻でも相変わらず寡黙でミステリアス。しかし虫を逃がす仕草や土橋と笑い合う場面で、人間味が垣間見えました。将棋の神様とも称される宗谷ですが、決して冷徹なマシーンではなく内心では様々な感情を抱えているのだろうと推測できます。羽海野先生の描く宗谷像は奥深く、彼自身の物語ももっと見てみたいと思いました。
ちなみにアニメ版『3月のライオン』では、第9巻のエピソードの一部が第2シリーズで描かれています。ひなたの高校受験や髪を切るくだり、家族団欒のシーンなどはアニメでも丁寧に表現されていて、特に髪型失敗のシーンはコミカルさが倍増していました😂(モモが持ってきたこけし人形には思わず吹き出しました)。声優さんたちの演技も相まって、川本家の温かさがより一層伝わってきます。林田先生があかりに惚れて赤面する場面なんかは、アニメならではの間と演出で爆笑必至ですよ!残念ながら名人戦のエピソードはアニメでは描かれなかった(第2シリーズはひなたのいじめ解決~高校入学あたりで終了)ため、土橋九段のドラマは現時点で原作を読んだ人だけの特権です。未アニメ化部分だからこそ、漫画でじっくり堪能してほしい内容だと感じました。いずれアニメ続編が制作されるなら、ぜひ宗谷vs土橋戦を映像で観たいですね。名勝負中の思わず笑みを交わすシーンなんて、映像化されたら絶対に泣いてしまいそうです…。
その他の小ネタとしては、川本家の髪型イジりシーンで出てきた「座敷童子」「ドロップ缶」はジブリ映画『火垂るの墓』の節子を連想させ、ネット上でも「あのシーンは笑った」「節子やめたげて!」と話題になりました(笑)。また、あかりが発した「今日はからあげは飲み物だから!」という迷言(名言?)も読者の間で大好評でした。美味しいものをお腹いっぱい食べて幸せになる感じ、すごく可愛らしい表現ですよね。こういったユーモアを交えつつ、しっかり心に響くテーマを描く羽海野チカさんのバランス感覚はお見事だと改めて思います。
読者の反応まとめ(SNSの声)
第9巻に対する世間の反響も上々で、発売当時からSNSには感想が溢れていました。その一部をご紹介します。
◆ポジティブな反応 🟢
- 「ひなたちゃん合格おめでとう!!🎉 笑顔になったシーンで私も号泣…。川本家尊すぎる😭」
- 「髪切ったひなちゃん可愛すぎか!?零くんのデレデレ具合にニヤニヤが止まらないw 尊い…✨」
- 「“甘やかしうどん”めっちゃ美味しそう…🍜 深夜に読むんじゃなかった、お腹減った(笑)。家族の愛にほっこり」
- 「宗谷名人が虫を逃がすシーン優しすぎて震えた。将棋シーンなのに涙出たの初めてかも…。土橋九段もお疲れ様!感動した!」
- 「川本家のやりとり笑った〜!座敷わらし&ドロップの下り天才😂 でもあんな風にイジれるのも仲良し家族だからこそだよね❤」
◆ネガティブな反応 🔴
- 「9巻は地味だったかな…。零くんの出番少なめでちょっと物足りなかったかも」
- 「正直、ひなちゃんの受験エピソードは予定調和かな〜と感じた。もっと波乱があっても良かったかも?」
- 「将棋パートが長く感じた…。土橋さんの話も嫌いじゃないけど、零の物語が止まった感があったなぁ」
- 「髪切るくだり、家族がひどい(笑)。可哀想だけど笑っちゃうけど、ちょっとイジりすぎでは?なんて😅」
- 「8巻が濃厚だった分、9巻はインパクト弱め?“嵐の前の静けさ”なのかな〜次巻に期待!」
◆反響まとめ
全体として、第9巻は「泣けた!」「ほっこり癒やされた!」というポジティブな声が多数を占めました。ひなたの合格シーンや家族愛に心を打たれ、SNS上でも「朝から号泣した」「最高の巻だった」といった投稿が目立ち、特に同じように受験や青春を経験した読者から共感のコメントが多く寄せられました。また、ひなたの髪型エピソードや零のデレデレっぷりは「尊い…!」とファンの間で大盛り上がりし、関連するイラストやコラージュがTwitter上で拡散されるなどプチバズり状態に😂。一方で、一部には「ストーリー展開が穏やか過ぎた」という指摘もありました。前巻までの激動と比べると静かな内容だったため、もう少しドラマチックな展開を期待していた読者もいたようです。それでも「休息回も大事」「9巻があるから次が楽しみになる」と肯定的に捉える意見が多く、概ね好評と言えるでしょう。将棋パートに関しても、「地味だけど深い」「土橋九段に感情移入した!」との声が多く、裏主人公的存在として受け入れられています。総じて、第9巻はファンにとって涙と笑いの神回であり、「読後は家族に電話したくなった」「からあげ食べたくなった」といったユニークな感想も散見され、作品の持つ優しいパワーを再認識させられる結果となりました。
次回への期待:第10巻はどうなる?
物語はひなたの高校入学と名人戦の決着まで描かれ、一段落ついた印象ですが、もちろん『3月のライオン』はここで終わりません!次の第10巻以降への期待も高まります。
まず気になるのは、零とひなたの高校生活です。同じ学校に通うことになった二人が、どんな青春を紡いでいくのか楽しみでなりません。零に友達が増えたり、ひなたが新しいクラスメイトとの出会いで成長したり、学園パートならではのエピソードが見られそうですよね。零は将棋部がありますし、ひなたも何か部活に入るのかな?二人が学校ですれ違ったりお昼を一緒に食べたりする場面なんて想像しただけでニヤニヤしてしまいます😊。もしかすると、零の存在が学校で「将棋のプロがいる!」と注目を浴びる展開もあるかもしれません。ひなたが「零くんすごいでしょ!」と誇らしげにする姿なんかも見てみたいですね。
将棋界の動きも引き続き目が離せません。零はB級2組に昇級したことで、プロ棋士として更に上位を目指す戦いが本格化していくでしょう。念願のA級昇級やタイトル挑戦も、だんだん現実味を帯びてくる段階です。島田八段や二海堂晴信とのライバル関係も含め、熱い将棋バトルが待っていそうです!第9巻で零自身の対局シーンが無かった分、次巻では「待ってました!」と言わんばかりの活躍が描かれるのでは…と期待しています。特にタイトル戦線で宗谷名人との直接対決なんて展開になったら、想像するだけで興奮しますよね✨(零にはまだ少し早いかな?)。二海堂も病気を抱えながら頑張っているキャラなので、彼の動向も気になります。どちらにせよ、将棋パートは再び盛り上がりを見せそうです。
そして忘れてはいけないのが川本家に関わる今後のエピソードです。ひなたのいじめ問題は解決しましたが、例えばお父さんの存在(川本三姉妹を置いて出て行った実父)が今後物語に絡んでくる可能性もあります。平穏な日常の中に、また新たな試練が訪れるのか…? 第9巻が穏やかだっただけに、「次は波乱があるのでは?」と勘ぐってしまいます。個人的には、あかりお姉ちゃんに幸せになってほしいので林田先生とのロマンス進展にも密かに期待しています💕林田先生、がんばれ!(笑)。モモちゃんも小学生に上がる年頃でしょうし、成長につれて新しいエピソードが増えそうですね。
ファンの間では「第10巻は衝撃の展開が待っているらしい?」「ある人物が久々に登場するのでは?」なんて噂も飛び交っています。作者の羽海野チカさんは時折読者の予想を超えるドラマを仕込んでくるのでドキドキです…。次巻のサブタイトルや予告が出れば何かヒントが掴めるかもしれません。ひなたと零の関係も、この先ゆっくりと変化していくのか注目ですね。「家族」としての絆が恋に変わる瞬間が来るのか?それとも永遠の家族愛で貫くのか?いずれにしても二人の幸せを願わずにはいられません。
物語全体としては、零の成長物語も後半戦に差し掛かっている印象です。プロ棋士としても人間としても着実にステップアップしている零が、この先どんな壁にぶつかり、どう乗り越えていくのか目が離せません。ひなたを始め川本家のみんなとの関係もさらに深まっていくでしょうし、二階堂や島田八段との友情・ライバル関係も厚みを増していきそうです。第10巻は新章開幕の予感がしますね!大きな転機が訪れそうな伏線もちりばめられていたので、今からワクワクが止まりません。次回もきっと笑って泣ける展開が待っているはず。今から発売が待ち遠しいですね😊。
関連グッズ紹介:『3月のライオン』の世界をもっと楽しもう!
『3月のライオン』第9巻を読んで作品世界に浸ったら、ぜひチェックしたい関連グッズや書籍がたくさんあります。ここでは、ファンなら持っておきたいアイテムをいくつかご紹介します。
- コミックス『3月のライオン』1〜最新巻:言わずもがな、まずは原作コミックス!今回紹介した第9巻以外にも、零たちの物語が詰まった既刊巻をぜひ手元に揃えてみてください。何度読み返しても新たな発見や感動がありますよ。特装版には可愛いおまけ(例えば9巻限定版には持ち歩き将棋セット「おでかけニャーしょうぎ」が付属しました!)が付くこともあるので、要チェックです。
- 公式ガイドブック『まるわかりガイドブック 3月のライオン 〜ゆずれない想い〜』:作品初期〜中盤までの内容を徹底解剖したオフィシャルガイドブックです。キャラクター紹介や名場面振り返り、対局の棋譜解説、舞台となった街の聖地巡礼ガイド、さらには作中のパロディ元ネタ解説まで盛り沢山!ファンが知りたかった情報がこの一冊にギュッと詰まっています。読み物としても面白く、第9巻までの内容をおさらいしたい方におすすめです。
- TVアニメ『3月のライオン』Blu-ray/DVD:アニメで『3月のライオン』の世界をもう一度味わいませんか?第1シリーズ(1〜4巻頃まで)と第2シリーズ(5〜9巻頃まで)の全44話が映像化されています。臨場感あふれる将棋の音、美しい川本家の食事シーン、声優陣の名演技で原作の感動がさらに倍増!特典映像やブックレットが付いた豪華版も発売されています。羽海野チカさん描き下ろしのイラストジャケットもファン必見です。
- 『3月のライオン』オリジナル・サウンドトラック(OST):アニメシリーズで使用された劇伴音楽を収録したサントラです。作曲は橋本由香利さんが担当し、ピアノやストリングスが中心の心温まる楽曲が揃っています。零のテーマ、川本家のほのぼのとした曲、緊迫の対局シーンの曲など、聴けば名場面がよみがえること間違いなし!作業用BGMにも癒やし効果抜群です♪お気に入りのシーンを音楽でもう一度追体験してみてください。
- 実写映画『3月のライオン 前編/後編』DVD/Blu-ray:2017年に公開された実写映画版も要チェック!神木隆之介さん主演で零を演じ、佐々木蔵之介さんや有村架純さんなど豪華キャストが集結しました。映画ならではの演出で原作序盤〜中盤のエピソードが描かれています。川本家の温かさや将棋の熱戦が実写でどう表現されているのか、新たな発見がありますよ。原作ファンでも楽しめるクオリティなので、興味があればぜひ鑑賞してみてくださいね。
- その他キャラクターグッズ:白泉社公式のグッズショップでは、羽海野チカさんの描き下ろしイラストを使用したグッズが多数販売されています。可愛い猫のイラスト入りマグカップや、川本家の和菓子をモチーフにしたキーホルダー、キャラクター達のミニアクリルフィギュアセットなど、ファン心をくすぐるアイテムが盛り沢山!日常使いできる文房具や雑貨もありますので、「3月のライオン」ファンの方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。お気に入りのグッズと一緒に作品への愛を深めちゃいましょう♪
まとめ:心に染みる優しさに★4.5!次章への助走となる一冊
『3月のライオン』第9巻は、派手さはないものの心にじんわりと染みる優しさに満ちた感動回でした。受験という人生の節目を迎えたひなたの成長、零を中心に深まる川本家との絆、そして将棋の世界で描かれた努力と家族の物語──涙あり笑いありのエピソードが詰まっていて、大満足の読後感です。個人的評価は★4.5/5!荒波のようなドラマが展開した前巻までとは打って変わって、穏やかな日常と静かな熱戦が描かれたことで、物語全体に厚みが増したように思います。「神回!」とまではいかないかもしれませんが、「物語の転換点となる重要回」であることは間違いないでしょう。
何より、読み終えた後に優しい気持ちになれるのが第9巻の素敵なところです。家族や仲間の存在っていいな、としみじみ感じて、思わず自分も大切な人に「ありがとう」を伝えたくなりました😊。次巻以降、この温かな日常がどう変化していくのか…そして零やひなたにどんな試練や幸せが待っているのか…今から期待が高まりますね!引き続き目が離せない展開になること必至です。皆さんは第9巻を読んでどう感じましたか?ぜひあなたの感想や好きなシーンも聞かせてください♪
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