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(あらすじ・感想)『3月のライオン』第5巻をヨム!ひなたの勇気に涙!心に響く優しさと成長の物語

『3月のライオン』第5巻が発売されました!プロ棋士の高校生・桐山零(きりやま れい)を中心に描かれるこの物語も、ついに折り返し地点に差し掛かった印象です。今回は日常のほっこりシーンから一転、胸を締め付けるような展開まで盛りだくさん。読了後には思わず涙がこぼれてしまう場面もありました…。この記事では、第5巻の見どころや考察ポイントをたっぷりご紹介します。優しさと試練が交錯する青春ドラマの魅力を、一緒に味わっていきましょう!

著者紹介

本作の著者は羽海野チカさん。代表作に大学青春群像劇『ハチミツとクローバー』があり、繊細な心理描写と温かな作風で知られる漫画家です。東京都出身で、もともとイラストレーターやキャラクターデザインの仕事を経て漫画家デビュー。『ハチミツとクローバー』では第27回講談社漫画賞少女部門を受賞し、アニメ化・ドラマ化もされる大ヒットとなりました。現在連載中の『3月のライオン』では、将棋という競技を題材に、人間の成長や絆を丁寧に描き出しています。作品はマンガ大賞2011や第35回講談社漫画賞一般部門、さらに2014年手塚治虫文化賞マンガ大賞など数々の賞を受賞しており、その温かくも深みのあるストーリーが幅広い読者の心を掴んでいます。羽海野チカさんならではの優しいタッチの絵柄と、ユーモラスな猫たちの描写も魅力で、本作でも随所にちりばめられた笑いと癒しが物語を彩っています。

登場人物紹介

桐山零(きりやま れい) – 本作の主人公。17歳にしてプロの将棋棋士として活躍する高校生です。幼い頃に両親と妹を亡くし、心に孤独を抱えていましたが、川本家の三姉妹と出会ったことで少しずつ変わり始めました。第5巻では、零が高校で将棋部(正式には「将科部」)を設立するエピソードが登場。友達を作るのが苦手だった零が、学校で居場所を見つけようと奮闘する姿に注目です。
川本ひなた(かわもと ひなた) – 川本三姉妹の次女で、中学3年生。明るくまっすぐな性格で、零にとっては妹のような存在です。第5巻ではひなたにある試練が訪れます。クラスメイトへの“ある出来事”をきっかけに、元気だった彼女が涙を流すシーンは本巻最大の見どころの一つでしょう。ひなたの信念と勇気が試される展開に要注目です。
川本あかり(かわもと あかり) – 川本家の長女で、ひなたの姉。家事全般をこなし、妹たちと祖父を支える優しい女性です。零にとって心の拠り所でもあり、第5巻でも家族の温かさで零やひなたを包み込んでくれます。特にひなたが苦境に立たされる中、あかりの存在が救いとなる場面は読者にも癒しを与えてくれるでしょう。
二海堂晴信(にかいどう はるのぶ) – 零の同年代のプロ棋士であり良き友人・ライバル。持病を抱えていますが将棋と零への情熱は人一倍。今巻では物語序盤から零とともに将棋会館で登場し、零の学校生活にも絡んできます。彼のコメディリリーフ的な明るさがシリアスな場面との緩急をつけています。
後藤正宗(ごとう まさむね) – 八段の実力を持つベテラン棋士。強面で零が恐れ憎む相手ですが、彼にも様々な一面があります。第5巻では、尊敬する棋士・島田八段を陰で支える姿や過去の因縁など、後藤の意外な側面が描かれます。零との関係性にも変化の兆しが…?

あらすじ

高校2年生になった零は、新学期早々に親友の林田先生(元担任)の勧めで将棋部を作ることになります。人付き合いが苦手な零ですが、先生や理科部の協力で仮入部員を集め、「放課後将棋科学部(将科部)」として活動開始! 初めは部員もわずかで手探り状態でしたが、みんなで将棋を指したりお菓子を作ったりするうちに、零は自分が笑顔で部活動を楽しんでいることに気づきます。ずっと一人だった学校生活に仲間との笑い声が響いた瞬間、零は思わず頬が紅潮し、込み上げるものがありました。屋上で一人お弁当を食べていた彼が、仲間とラムネを味わいながら過ごす放課後——そんな何気ないシーンに、読者も思わずほろりとさせられます。

一方、プロ棋士の世界では宗谷名人と隈倉九段による名人戦が白熱。テレビ中継に釘付けの零たちですが、対局者たちの個性的な勝負飯(宗谷の紅茶+ブドウ糖、隈倉の手づかみケーキ!)に部室は和やかな笑いに包まれます。そんな中、林田先生の「将棋やってて楽しいのか?」という問いに零は一瞬言葉を詰まらせます。勝負の世界の厳しさと、それでも将棋が好きかどうか——零の心に去来するものを垣間見せるシーンでした。

物語の中盤では、将棋会館でのエピソードが展開。零と二海堂が島田八段について語り合っていると、ほかの棋士たちが島田を陰口にする場面に遭遇します。怒った2人が反論しようとしたその時、現れたのは因縁の相手・後藤九段。後藤は一喝してその場を収め、島田を侮辱する者たちを黙らせました。鬼のように怖い後藤が見せた意外な一面に、零は驚きを隠せません。かつて義姉・香子を巡って後藤と激しく衝突した零でしたが(後藤に殴り倒された過去があります)、島田への敬意を示す後藤の姿に複雑な感情を抱きます。敵視していた相手が垣間見せた人間らしい優しさ——このエピソードは今後の零と後藤の関係にも何か影響を与えそうです。

そして物語はクライマックスへ。川本家では普段明るいひなたの様子がおかしくなっていました。学校で何かあったのではと心配するあかり。そしてある日の夕方、零が川本家を訪れていると、ひなたが片方の靴を失くして泣きじゃくりながら帰宅します。実はひなたのクラスでいじめが発生し、ひなたの親友のちほちゃんがその標的に。勇敢にもひなたはクラスメイトたちに立ち向かい、いじめを止めようとしました。しかし周囲の無関心やいじめっ子たちの報復で、ちほちゃんは不登校に追い込まれ、正義を貫いたひなた自身も孤立してしまったのです。「どうすれば良かったの…?」と涙するひなた。居ても立っても居られず夜の街へ飛び出した彼女を、零は追いかけ川辺で追いつきます。ひなたの口から語られる悔しさと怒り——それでも彼女は「後悔なんてしない。私のしたことは絶対まちがってない!」と震える声で叫びました。その言葉に零は深い感動を覚え、自分の幼い頃の孤独が救われる思いがします。そして心の中で誓うのです。「一生かかってでも、僕は君に恩を返すよ」と。零にとってかけがえのない存在となったひなた。第5巻は、彼女の強い意志とそれに心動かされた零の姿を描いて幕を閉じます。

感想

第5巻、一言で表すなら「涙なしでは読めない神回」でした!序盤は零の学校生活にほっこりさせられ、モモちゃん(川本家三女)の発想にクスリと笑ったりと平和ムード。しかし終盤にかけて、ひなたのいじめ問題がクローズアップされるにつれ、一気に感情を揺さぶられました。ひなたが泣きながら訴えるシーンでは、私もページをめくる手が止まり、気付けば頬に涙が伝っていました。キャラクターの心情が痛いほど伝わってきて、本当に胸が締め付けられる思いです。ただ重いだけでなく、そんな中でも零やあかりがひなたに寄り添う姿に救われ、読後には温かい気持ちも残るのがさすが羽海野先生ですね。個人的には、将科部で零が見せた初々しい笑顔の場面も大好きです。長らく孤独だった零が友達との時間に幸せを感じる描写は、「良かったね…!」と親心のような感動を覚えました。一方で、いじめ描写は生々しく、読むのが辛いという声があるのも頷けます。ですが作者は現実から目を背けず、ひなたの勇気を通して「間違っていないことを貫く大切さ」を真正面から描いているように思います。この覚悟と優しさがあるからこそ、読後に深い余韻が残るのでしょう。第5巻は笑いから涙まで感情の振れ幅が大きく、とても読み応えのある一冊でした。

考察・解説

今巻のテーマの一つは「優しさと残酷さの対比」ではないでしょうか。川本家や林田先生といった周囲の温かな人々の優しさが際立つ一方で、学校でのいじめやプロ棋士の厳しい世界といった人間の残酷な一面も丁寧に描かれています。特に、ひなたの「自分のしたことはまちがってない」という叫びは、零が幼少期に抱えていた孤独や悔しさをも救済する力を持っていました。零自身も小学生時代にいじめられ居場所を失った経験がありますが、ひなたの勇敢な行動と信念を目の当たりにして、自分の過去が報われたと感じています。この場面、零がベンチでてんとう虫を見つけて昔を思い出す描写とリンクしているように感じました。小さな命(てんとう虫)に救われるように、ひなたという存在が零にとって希望の光になったのでしょう。
また、後藤九段の描写も興味深いポイントです。零にとって憎しみの対象だった後藤が、島田八段へのリスペクトを示す場面は、単純な「悪役」ではない人間の複雑さを表しています。香子との関係では横暴に見えた後藤ですが、プロ棋士の世界では筋を通す一面もある。羽海野先生は登場人物を一面的に描かず、誰の中にも光と影があることを示唆しているように思えます。これによりキャラクターに厚みが増し、先の展開への期待も高まりました。
アニメ版や実写映画と比較すると、やはり漫画ならではの丁寧な心理描写が光ります。第5巻の内容はアニメ第二シリーズでも描かれていますが、紙の上で読むコマ割りやモノローグの余韻は格別です。もちろんアニメの映像表現(ひなたの泣き顔の迫真さや零の独白シーンの演出など)も素晴らしく、両方見ると理解が深まるでしょう。このようにメディアを超えて心を揺さぶる物語を生み出す羽海野チカさんの手腕に改めて脱帽です。

読者の反応

第5巻発売後、SNSでも大いに話題になりました。ファンの声をいくつか拾ってみましょう。

ポジティブな反応:

  • 「ひなたの勇気に号泣…こんな中学生、本当に尊い😭」
  • 「零くんが将科部で見せた笑顔にこっちまで嬉しくなった!青春してるね✨」
  • 「読んだ後しばらく余韻が消えない…。心に沁みる名エピソードだった。」
  • 「川本家みたいな温かい家族が欲しいって思っちゃう。あかりさん女神すぎる😇」
  • 「後藤さん嫌いだったけど5巻読んでちょっと見直したかも。キャラに深みが出てきた!」

ネガティブな反応:

  • 「いじめのシーンがつらすぎて読むのがしんどかった…💦」
  • 「ひなたが報われなさすぎて苦しい。胸が痛くなったよ。」
  • 「展開が重くてびっくり。もっと明るい話を期待してたのに😭」
  • 「将棋の試合シーンをもっと見たかったかな。後半は将棋成分が少なめかも。」
  • 「続きが気になりすぎてモヤモヤ…第6巻早く読みたい!」

総じて、ひなたの勇気ある行動には称賛と感動の声が多く寄せられました。「泣いた」「心が動かされた」というポジティブな感想が目立ち、特に川本ひなたというキャラクターの魅力が再認識されたようです。一方で、いじめ描写の生々しさにショックを受けたという声もあり、読者によっては重たく感じる部分もあったようです。それだけ物語に引き込まれ感情移入した証拠でもありますね。「続きが気になる!」という悲鳴交じりのコメントも多く、第5巻のインパクトがいかに大きかったかが伝わってきます。

次回への期待

衝撃的なラストを迎えた第5巻でしたが、続く第6巻では物語がどう展開していくのか期待が高まります。ひなたのいじめ問題はこの先どう解決していくのか?零は彼女の力になれるのか?読者としても心配でなりません。零自身も「新人戦」という大会を控えており、プロ棋士としてさらに成長する姿が見られそうです。もしかすると、憧れの宗谷名人との接点や、後藤九段との再戦などもあるかもしれません。川本家の面々にも笑顔が戻ってほしいところですね。次巻では、ひなたの勇気がどのように報われるのか、そして零がどんな活躍を見せてくれるのか、今から待ち遠しいです。物語が大きく動き始めた今、次回も絶対に見逃せません!

関連グッズ紹介

『3月のライオン』の世界をより楽しめる公式アイテムも要チェックです。以下は作品ファンにおすすめの関連グッズです。

  • コミックス『3月のライオン』第5巻(電子書籍/紙) – レビューを読んで興味を持った方は、まずは原作を手に取ってみましょう。迫力ある名シーンはやはり漫画で!
  • TVアニメ「3月のライオン」Blu-ray BOX – アニメ版で名シーンをもう一度。豪華声優陣による熱演でひなたや零が動く姿に感動がよみがえります。
  • 実写映画『3月のライオン 前編・後編』DVDセット – 神木隆之介さん主演で話題となった実写映画版。川本家の温かさや将棋の対局シーンがリアルに描かれ、ファン必見です。
  • 公式ファンブック『3月のライオン おさらい読本 初級編』 – 登場人物や物語の背景を深掘りできる解説本。作者インタビューや設定資料も掲載されており、作品理解がさらに深まります。
  • 川本家の猫たちマスコットグッズ – 劇中に登場する川本家のニャーたち(ブンちゃん達)の可愛いぬいぐるみやストラップ。眺めているだけで癒されて、あなたのおうちにも幸運を運んでくれるかも?

まとめ

第5巻は、笑いあり涙ありのエモーショナルな神回でした。零の新たな一歩とひなたの試練という二つの軸が見事に絡み合い、物語が大きく動き出した重要巻と言えるでしょう。★評価をつけるなら文句なしの満点をあげたいほどです。読後には深い感動と「早く次を読みたい!」という熱い気持ちが湧き上がりました。優しさと強さが織り成すストーリーに、心を揺さぶられた読者も多かったのではないでしょうか。今後の展開にもますます目が離せませんね。引き続き『3月のライオン』から目が離せない状態が続きそうです!

皆さんは第5巻を読んでどう感じましたか?ぜひあなたの感想や考察をコメントで教えてください😊この記事が面白かった方は、ぜひSNSでシェアして盛り上がりましょう!次回のレビューもお楽しみに♪

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morishy

職業: 教育系事業会社でIT技術職として勤務するエンジニアです。新しい技術やサービスが大好きで、常に最新トレンドをチェックしています。

趣味: 読書、アニメ・ドラマ・映画鑑賞、スポーツ観戦、ゲーム、プラモデル作り…と幅広い趣味を持っています。好奇心旺盛な性格で、ジャンルを問わず色々な作品に触れるのが大好きです。

自己紹介: はじめまして!IT業界で培った探究心を活かし、話題の本やアニメ、ドラマなど 様々なエンタメ作品の魅力を発信するブログ を運営しています。好き嫌いなく何でも楽しめる性格なので、小説から映像作品までジャンルを横断して鑑賞中。最近は特に読書やアニメにどっぷりハマっており、「この作品のここがすごい!」という 推しポイント を中心に皆さんに紹介しています。幅広い作品に触れているからこそできる 横断的なレビュー を心がけており、「次はどの本を読もう?」「このドラマ気になるけど面白い?」というときに参考にしてもらえる情報をお届けできれば嬉しいです。作品の魅力を共有し、あなたの新しいお気に入り探しのお手伝いができるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします!

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